今日は嬉しかったことについて書きます。

 

先日、代表に私宛に電話が入りました。事務から告げられた名前に、すぐに心当たりがありません。ただ、私が名前を失念している可能性があるため、短い時間の間に頭をフル回転してみましたが、やはりピンとお名前とクライエントとが結びつかず、「???」マークを頭に浮かべたまま電話をとりました。電話の向こうから私のそんな気持ちを察したかのように、「以前、叔母のことでご相談した○○です」と。その声を聴いた途端、鮮明に相談の内容を思い出しました。

 

それは数週間前、精神科の外来予約の電話をかけてきた方でした。電話の内容は「市内で一人暮らしをしている叔母が、どうも電話での様子がおかしく、言っていることも訳がわからない。同じ話を繰り返して、今言ったことも忘れている。今までしっかりしている叔母だったのに!明日、診ていただけませんか。食事も食べてないようだし、寝てもないようなんです!」

と、かなり慌てた様子が、受話器の向こうの声から感じ取れました。残念ながら、当院の予約枠はいっぱいで、すぐに対応できない状況でしたので、近くの病院やクリニックをご紹介しました。電話の相手は、お礼を言いながらも突然の叔母の変わりように、「どうしていいかわからない」と不安を繰り返しお話されましたので、驚くことは当然であることや、叔母さんのためにこうやって、なんとかしてやりたいと動いている電話の方のことを賞賛しながら、しばらく話を聴いたのでした。

 

・・・そして今回の電話では、とても落ち着いた口調で、「あの時は、話を聴いてくれて本当に、ありがとうございました。私、凄くパニックになっていたので、聴いてもらって、少し落ち着いて、叔母の所に様子を見に行くことができました」と・・・なんと思いもかけず、お礼のお電話でした。私自身もすっかり忘れていた出来事でしたが、どんな相談でも、真摯に対応する大切さを改めて学ばせてもらった出来事でした。

 

ヤム