こんにちは。しもしもです。もうすぐ12月、九州の紅葉は終わりましたが、夜はクリスマスイルミネーションで彩られ、とてもきれいですね。コロナ禍であまり混雑した中を歩きたくはないですが、少し余裕があるときはその余韻に浸りたい気分です。
今回は「ボクはやっと認知症のことがわかった」という本をご紹介します。もうすでに読んでいるMSWさんも多いのではないでしょうか。
この本を読んで、改めて自分がどのように認知症の方へ接しているか、支援をしているかを考え直す機会にもなりました。
長谷川先生の言葉に、認知症の正しい知識を持って、「何もわからないと思って置き去りにしないで。」「本人抜きに物事を決めないで」「時間がかかることを理解して暮らしの支えになってほしい」とありました。
日頃の仕事を振り返ってみて皆さんはどうですか?
私は、恥ずかしながら、気にはなっているけれど・・、ベットサイドで声はかけるけれど、なかなか話も通じないし、こちらからの問いにちぐはぐな返事は返ってくるし・・。病棟からは「早く転院を!」と急かされて、家族と退院の話を進めてしまっていることが多いように感じます。病棟は多くの重症な患者さんを抱えているから「つなぎの洋服もしょうがないか・・」と思ってしまっています。長年MSWを生業として働いているのに情けない次第です。地域で支えているケアマネージャーさんや施設の職員の方が来られると、どんよりしていた患者さんの表情が、パアーっと明るくなったり、デイサービスの話を嬉しそうに話したりする姿を見ると、自分の関わりに「はっ!」とさせられたこともあります。
また、認知症であっても尊厳をもった「人」であるのには変わりないこと。認知症の本質は「暮らしの障害(生活障害)」であること。認知症は「固定されたものではない」こと。認知症になったからといって突然人が変わるのではなく昨日まで生きてきた続きの自分があり「連続している」こと。「その人中心のケアを行う」こと。
このような言葉は「認知症の方」に限らず、MSWとしての基本姿勢ですね。
毎日の仕事が「業務」になってしまい、それに自分が慣れてしまうと、MSWの本質を忘れてしまいがちです。
「少し時間に余裕を持って」「たわいもない話の中で何かのヒントを得る」「地域での生活の様子からその方の姿を知る」等々、少し心がけて関わることで「その人中心のケア」を見出すことができるのではないかと思います。
読まれていない方は是非お勧めです。
しもしも