今回は、詩をご紹介しようと思います。

 

皆さん、MSWの仕事をしていると、さまざまな葛藤を感じるのではないでしょうか?

専門職として大切にしたい思いと、組織の要請。患者さんのニーズと家族のニーズの対立。多職種との意見の相違。MSW同士の援助観の違い。

また、日々の暮らしの中でも、家族や恋人とのすれ違いや、様々な感情的な対立。ひっきりなしに襲ってくるライフイベントによる心理的ストレスなど。

 

たまに、心が疲れてしまうことが、誰にもあります。

気づくと、周りの人に感謝をする気持ちをわすれ、自分自身の心もすり減らし、一人沈んでいることがあるのではないでしょうか?

そして、日々の中に巡る時間を、知らず知らずのうちに、ただ、やり過ごすだけになっていることも・・・。

 

そんな時に、心をリセットするスイッチになる詩があります。

 

 

https://www.sanctuarybooks.jp/saigodato/poem.html

詩が特別公開されていました。

 

ご存じの方も多いかもしれません。

この詩は、2001年9月11日にアメリカ合衆国で起こった同時多発テロの際に注目され、世界中で読まれました。

 

この時、ハイジャックされた旅客機2機がワールドトレードセンター北棟、南棟それぞれに激突し、北棟は約102分後、南棟は約56分後に崩壊し、多くの人々が犠牲になりました。このテロによる死者は2,996名とされています。飛行機の乗客、WTCで働いていた、訪れていた方々のみならず、崩壊までの間に警察や消防隊員が、残った人々を救出しようと飛び込んでいき、犠牲になった姿もみられました。

多くの人々が一瞬にして、想像もしない形で、大切な人を失ってしまいました。

 

そして、この詩は、犠牲になった人々偲び、平和を祈る思いと共に、チェーンメールとして世界に拡散されました。

 

もともと、この詩は、あえなくなったわが子を思う母のうたです。

だからこそ、訴えかける力があるのかもしれません。

私たち、MSWは、人との縁の取り交わしを生業にしていると思っています。

それは、クライエントだけではなく、他職種も、組織の上下関係も、もちろん、家族や恋人や友人も。

その、意味深さを、忘れずにいることができると、もしくは、たまに思い出すことができると、少し、心が楽になるのかもしれません。

 

この詩は、そのスイッチになってくれると思っています。

 

ネットでみると、動画に乗せてこの詩が読めるものもいくつかありました。

 

この詩集を手に入れて、自分の空間で、自分のペースで、自分の声や心で読み、自分の中にある大切な人を思い浮かべてみることもお勧めです。

 

 

P.N通常の三倍