2018年7月19日
 
 問診当日は、珍しく眼瞼下垂が強烈に出ていた。今までも口では色々と訴えていたが、担当医も人間なので、実際に症状を目の当たりにすると現実味を感じるようだ。担当医と相談し、ステロイド10mgを選択。メスチノンは五錠で出してもらったが、基本的には一日三錠で頑張るつもりだ。もう副作用が嫌だなどと言っていられない。社会的に死んでしまう。また、このまま寝てばかりでは、家族にも申し訳ない。
「免疫抑制剤については、どう考えていますか。」
「免疫抑制剤は免疫力低下が顕著なのが心配なので、ステロイドが20mg以上になった場合に考えたい。10mgなら大きな副作用は出ないと思うので、ステロイドを選択したい。」
「産業医に、問診を隔月から毎月に変更したほうが良いとアドバイスされたのですが。」
「私もそう思います。」
「ガイドラインを読んで、自分なりに勉強しまして。治療目標の“プレドニン一日5mg以下かつ軽微症状”の軽微症状の部分について、具体的にどのような症状なのか。自分が該当するのか判らなくて……。」
「軽微症状については、ただ日常生活を送るだけなら、今の病状も軽微と言えるかもしれない。しかし社会生活や仕事がある場合には、それを行えることを目指さないといけないと考えています。」
 担当医は治療方針を決めることに消極的なタイプなのかな。と感じつつも、メスチノンへの認識も共有出来たし、免疫抑制剤や入院治療も選択肢がない訳ではないことが確認できたので、今のところこの病院に通い続けようと思う。


 プレドニン一日10mgとなって二日目辺りから、これまでに無いくらい調子が良くなった。病気が殆ど治ってしまったようにも感じられ、普通の眼鏡をサングラスに付け替えるのも面倒に感じる。事務作業に必須だったクッションも不要に思え、疎ましく感じる。「このまま治ってしまったら、SNSで親身にアドバイスして下さった方たちに申し訳ないな。」などとお気楽なことを考える。会社に難病を告白し、主担当を全て外してもらったことに後悔さえしていた。
 しかし、嬉しくて無理をしていたようだ。三日目からだんだんと体調が悪くなり、週末は休みなく出張だった為、どんどん症状が戻っていった。問診から一週間後には、ついに出社できなくなり代休を取得した。
 代休当日は午後四時くらいまで殆ど動くことが出来ず、久しぶりに液体を飲むと誤嚥、卵かけご飯や豆腐以外(白飯、アジの干物、食パン)は嚥下不可となった。夕飯前にはやっと回復し、近所を散歩し会話を交えながら夕食を食べることができ、久し振りにブログを書いている。
 試しに少し走ってみたら、やっぱり足が回転しないので、スピードが乗った辺りで転びそうになる。階段は常人のペースでは登れない。

 明日に備え、こちらも久し振りのSNSを覗いて、寝ようと思う。