ちょっと時期逃しちゃいましたが、春の詩です。

「 春のように 」

はらり落ちるのでしょう
儚さへのもとへと
夢見し頃の切なさは
風にさらり流れ

行方しれずのまま
すがったわけじゃないけど
今も胸を揺らす

刹那ごと通り抜けた
色を描くとき
君思い 懐かしむでしょう
はらり 春のように


舞い降りた後には
誰も忘れてゆく
抱き締めた君も今は
渡り鳥のように

いつの日か旅に出て
夢が終わるとき
君思い 懐かしむでしょう
はらり 春のように


芽吹くその前に
色は内に宿り
やがて目覚めた色に
光りを得るのでしょう
遠ざかる君の影
追うこともなく
立ち尽くし祈るのでしょう

そっと 春のように


詩集 未完成の音色より



あの桜の色は、まだ蕾ができる前から
幹の中にすでにあると聞いて
ちょっと感動したことがあります。

幹から、枝から、薄紅色が取れるんです。
その色で染めた生地って
すっごく優しい薄紅色なんですよ~

まさに春の色ですね