笑いのポイントが他の人とは違う | kyupinの日記 気が向けば更新

笑いのポイントが他の人とは違う

笑いのポイントが他の人と違う場合、他の人が笑わないタイミングで1人だけ笑う。

 

これは皆と一緒にお笑い番組を観ている時はそれほど変ではない。それはその時間に他の人も笑っていることが多いからだと思う。つまりその空間の笑いの密度が高い。

 

しかしそうではない際に、変なタイミングで笑うと「この人は変な人では?」と思われかねないため、笑わないようにする人もいる。つまり笑いをこらえる。

 

一般に「思い出し笑い」は良くないこととされており、子供のころに控えるように躾を受ける(少なくとも自分の育った地方はそうであった)。

 

1つは「あの子は変な子だ」と言われるのを避けるためだと思われる。それは「イジメを受けること」につながりかねない。

 

会話中、自分の言った言葉の綾に自分が受けて笑う人がいる。自分で意識しないで言ったことに自分が受けて笑うなんて便利なものである。エンターテインメントという視点で。

 

統合失調症の精神所見で「空笑」があるが、近年、統合失調症の典型的な空笑はめっきり診なくなった。自分が研修医の頃、オーベンの先生と一緒に診察していると、時折、断続的に笑っている人を診たものである。

 

ある青年は診察中、途絶を交えてしばしば笑い、おそらく幻聴の内容に反応して笑っているように思われた。彼は明らかに声を出して笑っているわけではなく、微かなクスクス笑いといえた。

 

おそらく昔の人が「思い出し笑い」をしないように子供に指導したのは、統合失調症の空笑と関係していたような気が非常にする。

 

つまり思い出し笑いをするような子は精神に異常を来しかねないと漠然と感じたのであろう。

 

時に広汎性発達障害の人たちに見られる空笑様の笑いは幻覚に由来するのではなく、1つは自閉的な思索からくるものであろう。あるいは言葉遊びと言うか、たいていの人が気づかないような言葉の綾に面白さを見出して笑っているのである。

 

そのようなことから、内からくる笑いと外からくる笑いという視点で、根本的に異なる精神症状だと思う。(外が統合失調症)