米国処方箋医薬品市場における販売実績2012年 | kyupinの日記 気が向けば更新

米国処方箋医薬品市場における販売実績2012年

2012年のアメリカ処方箋医薬品市場の金額ベースの順位。(単位:百万ドル)

1、エビリファイ 4066(抗精神病薬)
2、アドエア 4011(気管支拡張薬)
3、ランタス 3969(糖尿病治療薬)
4、エンブレル 3967(リウマチ治療薬)
5、サインバルタ 3918(抗うつ剤)
6、レミケード 3583(リウマチ治療薬)
7、リツキサン 3320(モノクローナル抗体)
8、Neulasta 3207(免疫賦活剤)
9、クレストール 3164(高脂血症治療薬)
10、Copaxone 2893(多発性硬化症治療薬)
(Neulasta、Copaxoneは本邦未発売)

エビリファイは2002年に世界で初めてアメリカで発売され、ちょうど10年目の2012年、アメリカの処方箋薬でナンバーワンの売り上げになった。(金額ベース)

これは処方箋数となるとジェネリックの薬価がかなり低いため、たぶんこの順位にはならない。

エビリファイは大塚製薬(現、大塚ホールディングス)により創薬されているが、アメリカのナンバーワンの医薬品が日本製であることは喜ばしいことだと思う。

40億ドルというと、ざっと120円で計算して5000億円近い。たった1剤で4000億を超える売上高はとてつもないと思う。

僕はエビリファイは大塚製薬なので、胃腸系に作用する薬を創薬している際に偶然に発見されたのでは?と思っていたが、実は鼻炎の薬を作っている際に発見されたらしい。

しかし、エビリファイはやがて特許切れになりジェネリックの時代に入る。アメリカでは、ジェネリックが発売になると日本に比べ遥かに早く、大きな割合でジェネリックに切り替わるので、大塚ホールディングスもかなり深刻にとらえていると思われる。

このような怪物のような医薬品は容易には創薬できないからである。

エビリファイの創薬スタッフはノーベル生理学・医学賞級の業績を残したと思う。

参考
エビリファイが獲得した賞