リーマスのドラッグ・フリー療法(仮題) | kyupinの日記 気が向けば更新

リーマスのドラッグ・フリー療法(仮題)

過去ログで、リーマスは毒性が強い薬物だが、非常に有用な薬であるといった記事をいくつかアップしている。

リーマスは、特に腎毒性があるので、年配の人では時期をみて、一時的に薬を中止して様子を見た方が良いように思える薬物である。特に夏場とか体力が落ちるような時期ではなおさら。

ある老齢の患者さんで、リーマスを使いっぱなしにすると周期的に体がフリーズし始め、食事の際にも振戦が酷く満足にスプーンすら扱えなくなってしまう人がいた。

この人は周期的にリーマスを10日くらい休薬する。そうして悪くなる前に再開するのである。このドラッグフリーの期間、特に腎臓を休ませることができる。また脳にも好影響があるように思われる。

リーマスを長く休み過ぎると100発100中で悪化するので、リーマスがいかに効く薬なのかがわかる。この手法のコツは何か精神症状に変化が出てくる前に再開することである。何か変化が出てきてからリーマスを再開してももう遅い。

極端な話、リーマスを2日間休薬しても意味があると思う。特に老人の場合。腎臓への負担を減らす点では、このくらいの日数でも良い影響がある。

リーマスは急激な離脱がほとんど出現しないように思われるので、インターバルをつくり投薬するのには向いている。

しかし、若い人や仕事に就いている人では話は違う。彼らは「悪化すること」のデメリットが大き過ぎる。特に躁転の場合は。

躁転はいろいろなものを失うことだからである。


参考
リーマス中止による奇跡的病状安定についての考察
デパケンR
躁うつ病の躁状態が放置できないわけ
ピアニストを撃つな
ロナセンの謎