ワイパックス | kyupinの日記 気が向けば更新

ワイパックス

一般名:ロラゼパム

代表的なマイナートランキライザーの1つ。皆はそう思ってないだろうが、いわゆる公認の正統派マイナートランキライザーなのである。興奮時にあたかも抗精神病薬と同じようにこの薬物を静注、あるいは筋注するという治療スタイルがある(ここが正統派)らしいが、本邦ではこの注射液が発売されていない。本邦ではおそらくデパスほどは使われていないと思う。一応、高力価の抗不安薬とされている。薬効だが、換算表から言うとワイパックスの方が2割方強いことになっているが使用感はそれほどではない。 たぶん眠さや筋弛緩作用などの副作用の出方の違いから来ると思われる。


ワイパックスは、レキソタン、ソラナックス、デパスのようなインパクトが乏しく、むしろ大人しいタイプのマイナートランキライザーのように感じる。作用の発現は早い方で、半減期15時間。作用時間は8時間~12時間とされる。個人的には、ワイパックスはデパスやレキソタンよりややライトで、セレナールやリーゼ よりは強いという印象。1つの特徴として、ワイパックスは肝障害の患者さんにも処方しやすい。(肝臓で1回しかグルクロン酸抱合を受けない) しかし、普通、精神科医はそこまで考えて処方はしていないと思う。なぜなら、マイナートランキライザーは全般に極めて肝障害を起こしにくい薬物群に位置するからだ。

(これは2000年頃にウエブにアップしたものをいくらか加筆したものです)