朝の回診で担当医と他の医者二人が来て、「今日、退院になりますね。運動制限や食事制限はありませんが、現在ステロイドを使用しているため感染症にかかりやすいので幼稚園などは再来週から行くようにしてください。次の診察は○日になります」
と言われ、私が「わかりました」と言うと部屋を出て行こうとする医師達。
昨日の看護師さんから話は聞いていないのか?どうなってんだよこの病院
と思い
私「昨日、予定していた心臓のエコー、やらなかったみたいですが、どうしてですか?」
と聞くと
担当医「循環器(エコーの先生)の先生と話して決めたんです。経過がとても良いので。」
私「でも、前回エコーをやったのって、入院した翌日じゃないですか?昨日のエコーだって元々予定されていて、急にやらないってどうしてですか?夜まで待って、結局やらないってなったんですが、こちらは待たされたんですよ?何度も何度も確認して。」
と言うと。
「じゃあ、僕がやりましょうか?」
と返事が来た。
へ?
と一瞬思って。
確かにお医者さんって、ある程度一通り知識はあるって聞いた事あるけど。アナタ(小児科医)ができるなら、別に循環器の医師と話す必要無かったんじゃないの?
昨日、外来も救急も無い、アナタがやれば良かったんじゃないの???
それかもしかして、「親(私)がうるせーから、俺、心臓の知識とか無いけどエコーでちゃっちゃと診てやれば満足すんだろ」とか思ってます??
と考えると、ブワッ!!と一気に血の気が上がったものの、(落ち着けアラフォー。お前は人の親だ。もしかしたら担当医は凄く知識があって、しっかり診てくれるかも知れないだろ?先走るな。落ち着け。)と、もう一人の私(いるのか?)が静止する。
「じゃあ、お願いします!!」
と頼むと、頼んだ30分後くらいに部屋にエコーの機械と計四人の医師が入ってきた。
名札を確認すると全員が小児科の医師。四人もいて何か見落としなんてあるまいな??と、もう完全に不信感を抱く。
エコーをしたのはとっても不慣れなお医者さんで彼に勉強をさせるためにやらせてるんだろうけど、とにかく時間がかかる
誰だって『初めて』の事はあるし、この経験を生かして将来あのお医者さんが何万人もの子供の命を救う名医になるかも知れない。
でも。
悪いんだけどちょっと今は、慣れてる先生にやらせてくれないかなと正直思った
他の三人の先生が、「状態はいいね」とか「○○(専門用語)も無いし大丈夫だ」等と話していて、一応ちゃんと診てくれてるんだなとは感じた。
五歳児の心臓は活きが良すぎて跳ねるように鼓動を打っているため、不慣れな先生はなかなかポイントを掴めなくて苦労していたよう。
冠動脈にも何も問題は無く、本当に元気な心臓です。
と言われたので、当初、心臓にたまっていた水はどうなりましたか?と聞くと、それも無くなっているとのこと。
苛立ちよりも、長男が無事だった事に安堵し、お礼を言って先生達とサヨナラ。
すごく腹は立ったけど、長男の方が大事。
「良かった良かったもう大丈夫だって」
と長男と喜び、退院は今日だと前日から分かっているので会計も早いかと思いきや。
さすが総合病院、何でも遅い。
予定の時間より50分遅れで請求書を持ってきた。
待ってる間、長男に何度も「まだ?」と聞かれ、荷物は全て夫に渡して今すぐにでも出られるようにしていたのに、いつまでも来ないから長男とイライラ。
「遅れてすみませんね~」
と部屋に入ってきた看護師さんに、長男が「もう、遅いよ!待ってたんだよ!」と怒っていた
ちなみに、エコーに不慣れなお医者さんには「ねぇ、出来ないの!?早く終わりにして!」と言っていた
会計も終わり、「外に出られるね!」と私が言うと、「わ、外!久しぶりだよ!」と喜ぶ
病院の隣にある、葉桜になりかけた桜の前で退院を喜ぶショット
外に出られただけで「うわぁっうわぁ~!」と喜び、帰り道の車内で、遠くに見える我が家がある団地を見て
「僕の家がある街が見えてきた1階が喫茶店やってる僕のおうち!見えて来た」
と喜び、到着したら暫く顔を会わせていなかった義父の所に顔を出すように言ってから長男を降ろし、私は駐車場へ。
長男は久しぶりの我が家がたまらなく嬉しく、にぃにが家に帰ってきた事がたまらない次男とで抱き合って喜んだ
自宅には義姉からとSophiaちゃんからのプレゼントが届いていてビックリ
もしまだ退院できなそうなら、これで遊んで時間を使って。もし退院できたなら、退院祝いだねという有難い心遣い
本当に有難う長男、賢くなっちゃったらどうしよう(笑)
夜は長男が楽しみにしていた『退院おめでとうパーティー』
ステロイドのおかげですぐに空腹になる長男、とんでもない量を食べてお腹がパンパンのカチカチになってしまい、暫く苦しそうだった
無理しないで吐きなさいと言っても吐く事は無かった
次男と一緒にお風呂に入り、次男と一緒に自宅を破壊して。いつもの布団で寝られる幸せ、ママが作ったお気に入りのテーブルで食事ができる事。
当たり前だと思っていた日常が、いかに幸せかということを学んだ長男。(本人が幸せだと言っていた)
にぃにが居ないのは解っているけど。泣いちゃうけど頑張って新しい幼稚園という世界を一人で慣れようとしている次男。(ぼく泣いちゃうんだ。頑張るの。と言っていた)
私も夫も、子供達がうるさくてイライラしながらも、家族が揃って笑っていられるのは当たり前じゃなくて、とてつもなく幸せな事なんだと強く感じ、家族全員の成長を感じた長男の入院だった。
当たり前って、当たり前じゃないんだよね。
大事な事なのにすぐ忘れる。
これからは子供の顔を見るたびに、残された猫(ハナとヒメ)の姿を見るたびに、イシガメのノコノコが脱走するたびに(笑)、幸せを感じて行こう
私は幸せだ!病院には腹立つ事いっぱいあったけど、長男を治してくれて有難う次の診察ではイラつかないように致します
さて、明日は白髪染め買ってこよ