その夜 俺たちは揃って シウォンの知り合いの店で


美味い焼き肉を 食べる事になった


「ソンミナ ここに座れよ…」


ヒョクチェが ソンミンを隣に座らせて 


俺に目配せして その隣に来るよう合図した


俺とヒョクチェで ソンミンの両脇を固める感じ


まるで ボディーガードだ…



遅れて ドンへがやってきた


「おーい 俺の肉残ってるかぁ?」


「残してありますよ…あ、こちら 最後の住人 イ ヒョクチェさん


 まだ 会った事無かったですよね?」


シウォンが 紹介した


「うん、初めてだよね… イ ドンへです よろしく!


 ソンミナと合わせて イ三兄弟だな…! 仲良くしようぜ!」


「あ、どうも…」


二人は テーブル越しに 握手した



「ドンへ お仕事お疲れ様…やっとお休みだよね!」


ソンミンが そう言うと


「そうだよ、やっと約束の映画デートだよ…!」


ドンへは ソンミンにウインクした


はぁ… 明日は魔の月曜日か…


ホントに 絶望的になる…


ヒョクチェも 車の生産工場勤務で 俺と一緒の土日休み


きっと 俺と同じ想いをする事だろう…


俺は 肉が焼けるのを ぼんやり見ていた





翌日 ソンミン ドンへが まだ起きてこないうちに


残りの3人は 出勤だった


ホントに映画デートするのか…?


それにしても ハンギョンとは 休みの日には会わないんだろうか?


明け方ブランケットにくるまって 俺の腕の中で見せた


あの涙の訳も 気になりながらも聞けないままだ…


ハンギョンとは 上手くいってないんだろうか…?


気になる事は山ほどあった




夕方 仕事を終えて帰ると 家には誰もいなかった


やっぱりデートか…


気分が どんよりする


ソンミナ…ドンへのことは 本気じゃないんだろ?


気を持たせるようなことするなよ…


何だか イライラしてくる


ヒョクチェも ずっとこんな思いして来てるんだろうな…



ヒョクチェとリョウクが帰り 一緒に晩飯を食べて…


それでも帰らない二人に 俺はヤキモキしていた


「落ちつけよ…」


ヒョクチェが ポツリと言った


「なに…別に…何とも思ってないし…」


「バレバレだよ…好きなんだろ? ソンミナの事…」


「お前こそ…」


「俺は 好きだよ…でも 俺はそれこそ兄弟だよ…


 でも お前は違う…好きなら 本気で好きになってやってくれ…」


「ヒョク…」




「ただいまーっ!」


ソンミンだ…! 帰ってきた…!


まるで 迷子センターで 母親を待ってた子供のように


泣きそうなくらい うれしくて


一瞬で 気持ちがグンと上がった



「映画面白かった?」


ヒョクが 尋ねた


「うん、それが ドンへったら 恋愛ものなんだけど 


 もう号泣で ずっと泣いてて…」


「わーっ! それ言っちゃダメだってぇー!」


二人 子犬のようにじゃれあって… ホントに羨ましかった


俺 ソンミナを理解しようと思ってる


でも そのためには こんな嫉妬にも耐えないといけないのか…


もうこれは 修行だよ…



生活時間帯すら合わない そんな俺たちが


これから先 どうやったら 理解しあえるのか?


もっと知りたい もっと知って欲しい…


楽しそうに笑う ソンミンの顔を見ながら


俺は焦っていた…