午後からのスケジュールは 二日酔いのせいで
ホント 最悪だった…
撮影もあるのに 顔はむくんでるし…
プロとして もっと自己管理しなきゃ
心の安定って 大切だよな…
あの人の姿を目で追う… ホントに綺麗だ
愛して 愛されてるんだろうな…
時々 そっと寄り添ったり 手が触れてたり
耳元で囁いたり 見つめ合ったり…
このまま こんな風に見せつけられてたら
きっと そのうち 俺の心は壊れてしまうだろう…
リョウクの言う通り さっさと告白して玉砕すればいいのかも…
それでも 俺とルームメイトでいてくれるって言うなら やってもいい
でも 気まずくなって ルームメイトは解消ってなるのだけは嫌だ
俺にとって この関係がすべて…
ルームメイト… 俺のルームメイト
「キュヒョナ…どう? 大丈夫?」
あの人が 声を掛けてくれた
「大丈夫です…」
「良かった… 今夜 帰れないと思うから
遅かったら 気にせず寝てね…!」
昨日のやり直しか… 大丈夫じゃないって言えば良かった
今夜は すぐ寝よう…
宿舎に帰ると すぐシャワーを浴びて 部屋にこもった
あの人のいない部屋… 冷たい空気感に心も冷える
寝がえりを繰り返しながら やっと少しずつ瞼が重くなってきた頃
カチャ…っと 扉が開いた
あの人だった…
「…どうしたんですか? 帰らないんじゃ…」
うれしいはずなのに それ以上に 何か 心配になった…
「ごめんね…寝てたのに 起こしちゃって…」
俺は 立ち上がって明かりをつけようとした
「キュヒョナ…明かりつけないでっ…」
あの人は 俺の身体にすがって 止めた…
柔らかな感触に 心乱されながら ただならない様子に
「…どうしたんです…何があったんですか…?」
俺は 尋ねた
「…何でもない…何でもないんだ…」
あの人は 俺の袖をキュっと掴んだ
今にも崩れそうな心を 必死で持ちこたえてる…そう感じた
俺は 暗闇の中で 思わずその身体を抱きしめた
「何でもないはずないでしょ… 」
「キュヒョナ…」
小さく震える肩が あの人の心を表している
抱きしめた腕を 緩めて あの人を覗き込んだ
暗がりに その表情はわからない
「俺じゃ 何も役に立ちませんか…?受け止められないですか?」
あの人が 黙って首を振るのがわかった
「ソンミニヒョン…座って…」
あの人のベッドに 二人腰掛けた
沈黙が 苦しくなる…
「キュヒョナ…
好きな人に 他にも好きな人がいるって分かったら どうする…?」
あの人は 絞り出すようにつぶやいた
「…いたんですか…?」
「…わからない…でも たぶん…」
「確かめたんですか?」
「…誤解だって…」
「信じられないんですか?」
「…分からない…」
「俺なら…信じられなかったら 続けられませんね…」
嘘だ… 俺なら 何があっても あなたを想い続ける…
「どうすればいいのか分からなくて…帰ってきたんだ…」
「そうでしたか…お帰り、ソンミニヒョン…」
そう言うと あの人は俺の肩に身体を預けて
「…ただいま、キュヒョナ…」 小さな声でそう言った
泣きたい時は 俺のそばで泣いて…
我慢なんかせずに 俺にもたれて泣いて…
「キュヒョナ…眠りたい…」
あの人が 何を求めているか 俺には分かる
「どんな歌がいいですか…?」
「うんと哀しい歌がいい…」
「分かりました…さあ、ベッドに入って…」
あの人に 横になるよう促した
「キュヒョナも 寝て…」
あの人が 俺を招いた… 胸が高鳴った
「隣 いいんですか…?」
「うん…隣にいて欲しい…」
あの人の言葉が 俺の心を満たした
俺には この声しか あなたを癒せるものは無い
でも あなたがそれを望んでくれる限り
いくらでも歌うよ…
あなたのためだけに 全霊を込めて…
これが あなたに捧げる 俺の 愛の形だから…