俺にとって あの人は 本当に愛しい人…
こうして 同室で過ごすようになって
それまで抱いていた 淡い恋心は 急速に熱情に変わった
あの人は 何も知らないだろう
俺が 妄想の中で 何度その身体を抱いている事か…
男同士の恋愛に 興味など無かったし
全く違う世界の話だと思っていた
なのに 俺は 恋に落ちた…
可愛くて 可憐で 美しくて 優しくて
真面目で 努力家で 男らしくて
淋しがりやで 繊細で 儚げで…
いろんな顔を持ってるあなたを もっともっと知りたくて…
気づいた時には あなたに 魂全部 持っていかれてた
誰にも言えず ただ見つめるだけの恋だ
こんな苦しい恋なら
もう いっそのこと同室は解消しよう…今度こそ思った
でも やっぱり側にいたい
あの人の声を 聞いていたい
その 甘い香りに包まれていたい
眠る前に 歌を歌ったり 寝顔を見つめたり…
同室だからこそできる事だ
苦しい想いもする代わり 至福の時もある
側にいても 離れても どっちにしても苦しいのなら
側にいる方を取る… 側にいたい…
「ねえ キュヒョナ… 今恋してる?」
あなたは 俺に尋ねた
「…してますよ…片思いですけどね…」
あなたの目を見れなかった
「そうなの…!? 誰なんだろ? 知りたい、知りたい!」
「嘘です… いませんよ!」
「ふーん…フフ…いるんだ?」
「いませんって…!」
「はい、はい… じゃあ そう言うことにしとくね!」
「…恋って…いいですか?」
俺は 何故聞いたんだろう…
「いいよ… その人のことを想うだけで 胸がキュンってなる…
逢いたくて 逢うと 離れたくなくなって…
その人の為に 何でもしてあげたくなる…」
あの人は 夢でも見てるかのように 美しい顔でほほ笑んだ
その通りだよね… 俺にもわかるよ…
同じ想いをしてるのに 向いてる方向は違うんだ…
「毎日 その人に会うたび ドキドキして…
見つめ合ったり 触れ合ったりするたび 幸せな気持ちになるんだ…」
あの人の言葉に 俺は引っかかった…
毎日…? 毎日逢ってるのか…?
今の 俺たちの状況で 毎日会えるとしたら
事務所関係の スタッフぐらいだろう
メイク ヘア スタイリスト… ヌナ達の誰かか…?
急に 現実味を帯びて来て 嫌な気持ちになる
知りたくない…知りたい…やっぱり知りたくない
俺は 自分で自分を持て余していた