部屋へ帰ると リビングの隅っこに キュヒョンの荷物が置いてある
そうだ 寝る部屋が 無いんだった
イェソ二ヒョンのとこ 一人寝られるんじゃない?
「ねぇ イェソ二ヒョン…
キュヒョナ ヒョンの隣に寝かせてあげてもらえないかなぁ」
僕は ヒョンに頼んでみた
「新入りか? うーん…狭くなるなぁ…まあ いいけど…
その代わり ソンミナ お礼にチューして!」
イェソ二ヒョンが しれっとした顔で言ってきた
「もう、ヒョンったら しょうがないなー…」
僕は ヒョンのほっぺに チュッて キスした
「うーんっ…! 満足! よし 新入り君 俺のとこ来ていいぞ」
「…あ…ありがとうございます…」
「キュヒョナ よかったね 部屋が出来て…!」
「……」
僕の言葉に キュヒョンは 黙ったままだった
うれしくないの? もうちょっと喜んでくれるかと思ったのに…
荷物と 布団を運ぶのを手伝おうとした時
キュヒョンは 僕の手を払った
「こんな事してって 頼んでないのに…」 その眼は また暗く沈んでいた
「キュヒョナ…」
「あんなことしてまで 部屋借りてもらわなくたって良かった…」
あんなこと… キスのこと?
あぁ キュヒョナは 男同士がキスするなんて嫌だったんだ…
うちのメンバーたちの間では そんなの日常茶飯事なんだけどな
軽蔑されたのかな… 胸が ちょっと 疼いた…
「ごめん… 嫌だった?…余計な事して悪かったよ…
もうおせっかいはやめるから…」
僕は 自分が酷く落ち込んでしまっていることに 戸惑っていた
なんで 後輩ごときの一言に そこまでショックを受けるのか…
せっかくの善意を 無にするようなこと言われて
怒るのならまだしも…
自分の心が分からなかった
「キュヒョナ お前もやっぱり 僕のこと軽蔑するんだ…」
そんなこと 言うつもりじゃなかったのに…
「そうじゃない…そんなんじゃない…!」
キュヒョンが 急に 僕の手首を掴んだ
その眼は じっと僕を見つめてる…
「痛いよ…離して…!」
僕は キュヒョンの手を振り払った
キュヒョンは 立ち尽くしていた
僕は 黙って部屋へ戻ると ベッドに倒れ込んだ…
何故か 酷く悲しくて 夕飯も シャワーも 何もする気になれずに
ただ 泣いていた…
この気持ちが 何なのか分からないままに…
「ソンミニヒョン どうしたの?」
同室のドンへが 心配して声をかけてくれた
「ううん、何でもない…ごめんね心配かけて…」
「ヒョンが泣いてると 俺も悲しくなるよ…」
そう言うと ドンへは僕のベッドに腰掛けて 優しく髪をなでてくれた
「ありがとう ドンへ…ちょっと落ち着いてきたよ」
僕は ドンへの優しい気持を うれしく思った
「ヒョン 今夜は一緒に寝ようか?」 そう言うと 僕のベッドに滑り込んだ
その温かさに 今夜だけ… と 僕は甘えた
キュヒョンが見たら 卒倒するだろうな
ゲイ集団だと思われるかも…
もう二度と 話してくれなかったりして…
何で そんなに気になるんだろう
あの子がどう思おうと 何も関係ないし…
そう思いながらも 閉じた瞼の裏側に キュヒョンの姿が浮かぶ
あの 暗い瞳が 何かを言いたそうに
じっと 僕を見つめている… そんな 姿が…