「キュ、キュヒョナっ!何するの!」
「…キスの練習…」
「バカっ! 信じらんない!」
真っ赤になったあの人に 突き飛ばされて
俺は ソファーから転げ落ちる
「俺 これでも キス上手いと思うんですけど」
「何言ってんだよ!! そんな問題じゃないだろ? まったくっ…」
冗談でごまかしたけど 俺の心臓は 早鐘のように拍動し
身体の中心が 熱を持ち始めていた
ヤバい…
「ヒョンって 意外とウブですね かわいいですよ 俺 これからシャワー使っていいですか?」
「あっ、ああ いいよ…って ホント お前の考えてること分かんないよ!」
あの人の声を 背中で聞きながら 扉を閉めた
キスした… あの人に…
ずっと したくても したくても 出来なかったこと…
俺の唇に あの人の柔らかな感触が残ってる
俺の身体は 情けないほど反応しきってる
キスの一つや二つで… ウブなのは俺だ
でも あの人の身体は特別だ
時折 ふざけたふりをして 抱きついたり 頬に触ったり
腕を組んだり 指を絡めたり
そのたびに あの吸いつくような肌の感触と 身体から放たれる甘い香りに
俺の心は かき乱され 甘酸っぱいような感覚に満たされて 夢中になる
シャワーを浴びて 喉元までせりあがるような
甘く苦しい想いを 洗い流してしまおう
俺は シャワーの栓をひねった