今日は、エビングハウスの忘却曲線の分析です。(第84号)
以前もこの曲線の話は取り上げたことがありますが、
重要ですのでもう一度、違った角度から分析してみましょう。
記憶の半分は4時間以内に消えてしまうということで、
脳は覚えることより忘れることが得意であるといえます。
半分は忘れてしまい、残った記憶はわりと長く記憶されます。
一夜漬けのテスト勉強は当日の朝に、
テストまで4時間以内の復習が重要となります。
それから、気をつけないといけないことが二つあります。
一つ目は、ストレスは記憶にとって天敵であるということです。
グルココルチコイドという悪玉ホルモンが分泌されて、記憶を低下させてしまうのです。
テスト前の計画をきちんと立て、無理をしないで勉強を継続することが大事です。
ストレスを少なくして可能な範囲を無理なく消化していきましょう。
もう一つは、一度にたくさん同じようなことを覚えようとしないことです。
「記憶の干渉」と呼ばれる現象が起こってしまうからです。
類似性のあるものを覚えようとすると以前の記憶が減退してしまい、
新しく覚えた記憶も妨げられてしまいます。
記憶は独立しているものではなくて、お互いに関連しあっていて、
お互いに排除しあったり、結びつけあったりしているのです。
追加で同じような英単語を覚えようとすると、
前に覚えた単語と混同したり、
曖昧になったりした経験は皆さんあると思います。
これを出来るだけ避けるために、
同じ教科の同じ作業を続けて長時間することはやめましょう。
脳に適した方法で効果的な勉強をしよう。
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編集後記
先日、今年を象徴する漢字に「絆」が選ばれました。
震災の影響で今年は人の絆が大切であることを、
思い出すことになった年です。
人の為になることをする、役に立ちたいと思えることは大事です。
冬期講習の募集も、そろそろ終わりですね。
月初が折込みチラシもピークだったかと思います。
受験生は年末年始はラストスパートですね。