深夜の静寂のなかに居続ける夕焼けのような
明けてゆく空に彷徨う暗闇のような
残り続ける心の荷を抱えながら
移ろう季節を過ごしていた
楽しさや嬉しさを感じる底に
常に重く渦巻く心残りが
身体の隅々までめぐっていた
逃げたくなくて
諦めたくなくて
いつかまたを信じて
ずっと止まっていた色々な感情は
留まり続け、混ざり続けて黒くなる一方で
もうダメかもしれないと弱さが強く顔を覗かせていた
流れてきた時は少しづつ過ごしやすく
飽和という新たな感情を運んできた
それでも、忘れられない彩りを
忘れたくなくて、もう一度感じたくて
さらに流れた数年の年月
お天気雨は突然に
黒くなった感情を薄めていって
真っ黒だったパレットを
洗い流していった
残った色は、元の発色を取り戻し
真白なパレットの上で再び輝き始めた