標の雫の傘を借り | きゅっきゅ8のえんがわで

きゅっきゅ8のえんがわで

人生は演劇だ。社会劇場、世間の目を観客に、何者かを演じて生きる。無限大の可能性を信じて、制服に征服されぬよう、着たい服をまとい息をする。こころの店、きゅっきゅ8(きゅっきゅや)のえんがわで、うたたねしながら感じる音や光。
ゆき過ぎる日常をたねに、うたう。


光の音

訪れた朝

浅く露を吸う

数時間ほど前までは

出始めていた棘を嫌い

雷鳴にさえ怯えていた

至らない声の先

咲き誇る者たち

立ち止まっている軒下に

他人のいける先を問う

到底わからぬ結末は

翼の重荷かあまつさえ

遮るものにも目を見張る

遥かな空の雲間から

身体を包み込むような

頷く大地の微笑みを

実をつけていく木々に知る