涙のあとに | きゅっきゅ8のえんがわで

きゅっきゅ8のえんがわで

人生は演劇だ。社会劇場、世間の目を観客に、何者かを演じて生きる。無限大の可能性を信じて、制服に征服されぬよう、着たい服をまとい息をする。こころの店、きゅっきゅ8(きゅっきゅや)のえんがわで、うたたねしながら感じる音や光。
ゆき過ぎる日常をたねに、うたう。


人に喜ばれ

人に迷惑がられ

できれば皆に喜ばれたくて

いろいろ形を変えてみる

けれども自分でいたいから

光を浴びてきらめいて

小さな手のひら

大きなお腹

自転車のサドル

雑草の花

ふわりと降りて、いつの間にか消えていたい

だのに、上手くいかなくて

黒く汚れて日陰に居座る

踏まれて涙がやまなくて

少しずつ小さくなっていく


あの子が笑顔で見上げた空の光を、最後は涙の跡に映すよ