何の音もしない体験というのを、20代前半くらいにしました。
都会から離れた静寂な森の中で、
1人になったとき
音が無いことに気づきました。
本当に音が無いのかな???と疑問に思って、
耳をすましていると、
木の葉の揺れる音や、
鳥の鳴き声や、
鳥が羽ばたく音が聞こえました。
でも、風もなくなると、音の無い世界がまた訪れます。
その時です。
自分の体から、何かが抜けていったような感覚があって。
何かが抜けていった感覚の後には、
とてもスッキリしている自分がいました。
清々しくて、なんだかウキウキして、嬉しくて。
静かに胸が喜んでいました。
現代って、音があふれているから。
私は、祖国を創る時は、音が無い空間を創りたいです。
風とかで木々が揺れて葉っぱがこすれる音がするとか、
水の流れる音がするとか、
鳥のさえずりが聞こえるとか、
そういうのもいいですが、
ときどき、風がやんだ時に訪れる静寂。
そういうものがある世界で生きたい。
って、思いました。
出来れば家の中も、音を少なくしたいです。
時計の針の音、
冷蔵庫の機械音、
換気扇の音、
そういうのと無縁になれる瞬間がほしい。
その音の無い世界に行きたくて、
山に行ったり、
自然のある場所によく足を運びましたが、
静寂というのはあの時以来まだ感じられていません。
あの世界で生きたい。
またあの世界に行きたい。
そう思いました。
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