たわむれ | 九大柔道部のぽかぽかぶろぐ

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その日は突然訪れた。

 

 

彼らの狡猾さを思い出すのに時間はかからなかった。

 

 

マリアを突破された今、躊躇している暇などない。

 

 

考えてみれば、その兆候は薄々感じていた。

 

私が壁外で作業中、太陽を克服している彼らは私の足元でひっそりと準備を進めていた。

 

この壁は突破できるまいと高をくくっていた。

 

ところがその日、不覚にも侵入を許した。

 

 

 

 

ーーー以前にも別種の侵入を許したことがある。ーーー

 

奴との出会いはある初夏の夜だった。

 

その夜はとても涼しく徹夜レポートにはうってつけだった。

 

一息ついた私は用を足すために自室から抜け出し、薄暗いリビングを抜けてトイレに入った。

 

 

その瞬間はすぐに訪れた。

 

 

ドアを閉め、電気をつけると、奴は私の目の前で堂々と佇んでいた。

 

 

私に狂気があれば丸腰でも戦えていたかもしれない。しかし、あの異様な形相の奴と正面から対峙することなどできなかった。

 

 

物理攻撃はしたくない。

 

 

しかし逃がすわけにもいかない。

 

 

迷った私は一端、覇王色の覇気で奴を物陰へと追いやった。

 

 

そして、一度トイレを後にし、戦える武器はないかと家の中を探した。

 

奴の残骸が壁に付着することを恐れた私は、なるべく穏便に済ませるため、台所掃除用のセスキ酸を片手に奴との再戦を試みた。

 

 

暗闇のリビングでは奴のほうが有利なため、陽光のさすトイレで決着をつけるべきだった。

 

 

しかし、その夜、奴が姿を現すことはなかった。

 

 

次の日、速攻でスーパーに向かい1000円程する対G用薬剤を購入した・・・。

 

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きっとその薬剤も彼らには効果があるだろうと思っていた。

 

しかし、彼らの華麗な連係プレーには苦戦を強いられた。

 

 

気づけば私の腕を侵食し、ありとあらゆる食材の周りにたかり、ひいては油の中まで侵入していた。

 

 

何という探索力。驚嘆に値する。

 

幸いにも食糧庫は死守した。

 

 

30分かけて彼らを一掃し、また同じスーパーに向かった。

 

ローゼを突破させるわけにはいかない。

 

 

今回はマリアの修復に成功した。しかし、明日壁が壊されない保証はどこにもない。

 

 

再び彼らが侵入してきたら、と思うとシーナの中にいても気が気でない。

 

 

数的理由でさすがに彼らをこの世から一匹残らず駆逐するのは諦める。

 

 

しかし奴との決着はつけたい。

 

 

 

 

 

次回 竹綱 vs 虫柱