3年の津田です。
昨年(2025年)末に部で常念岳に行ってきましたので、その振り返りをしようと思います。
目次機能なんてあるんですね。使ってみます。
はじめに;合宿の概要
登頂目標は長野県の常念岳。東尾根から進入。参加者は6名(3年3名、2年2名、1年1名)で、12/28から4日間+予備日3日という計画でした。日程の内訳としては、入山と下山に1日ずつ、アタックを2日で1回ずつというもので、最短で合計4日(最長で7日)というものでした。というものだったのですが…。
以下、時系列順に振り返っていきます。
0日目 12/27(土)
【計画】(福岡から長野までの)移動日。須砂渡ゲート到着後、ゲート付近で幕営。
【実際】須砂渡ゲートから№63標識(入山地点の目印)まで移動、№63付近で幕営。
山行は「12/28から」4日間、じゃなかったのか?そうです。もともとこの日は行動する予定ではありませんでした。だから「0日目」という表記なのですが、「少しでも進んでおこう」というCLの提案により、30分強ほど舗装路を歩いて歩を進めることになりました。16:25、須砂渡ゲートを出発。17:00頃、№63に到着。これにより翌日の入山の行程にかかるはずだった時間を多少節約することに成功。これが後に響くことになりました。
▽入山直前(近くで幕営するはずだった須砂渡ゲートにて)
1日目 12/28(日)
【計画】2178mピーク到着後、AC(アタックキャンプ)設営。
【実際】2178mピーク到着後、AC設営と並行して1回目のアタックを実施。
この日は荷上げの日であり、標高を稼いで2178mピークにACを設営し翌日以降にアタックができるような環境を作るところまでをやろうという日でした、予定では。
5:15、№63を出発。雪景色へのグラデーションの中を順調に進み、9:55、2178mピークに到着。途中でアイゼンを着けましたが、雪は少なかったです。出発も到着も予定より結構早い。あれ、なんか思ったより時間あるぞ…。さらに、天気予報によれば「晴れるのは今日と明日のみ、以降の天気は下り坂」とのこと。この日の天候条件の良さ、予想外の時間的余裕、また、合宿全体として2回のアタックを予定していること、これらを考慮すると登頂と合宿の成功のためには今日は逃せそうにない。あれよあれよとこの日中のアタック実施へと話が傾き、CL(リーダー)とSL(サブリーダー)の2名で1回目のアタックへ、他4名はAC設営、ということに。
自分はSLでした。というわけで、1回目のアタックを振り返ります。10:15、設営中のACを出発。精神的に勢いがあったこともあり、はじめは結構ハイペースだったように思います。樹林の枝の中を分け進み、森林限界を完全に超え、気づけば雪と岩のミックス帯に入っていました。ミックス帯途中でCLと先頭を交代。勢いづいていたとはいえ荷上げ直後でだんだんと両名の疲労の色が濃くなってきた12:30頃、前常念を通過。特にCLの消耗具合は激しく、この辺りからは、しばらく歩いて振り返る→“orz”状態のCL→眺めているとやがて立ち上がり歩きだす→それを確認してまたしばらく歩く→振り返る…を何度か繰り返すという有様でした。設定した撤退時刻も近づき、さすがに1日に荷上げとアタックを詰め込んだのは調子に乗ってしまったかとも思いましたが、なんとか撤退時刻ちょうどの13:30、常念岳山頂に到着。真っ青な空の下、冬の北アルプスを一望。見ごたえのある展望でした。澄み渡る眺望と登頂の達成感でテンションは持ち直され、さあACへ。しかし、精神と体は必ずしも同調してくれません。拭えぬまま蓄積していく疲労。これが復路でなかったら、少しでも条件が悪かったら…?その場合、心身が持ちこたえていたかは自信がありません。とそれはさすがに大袈裟ですが、要はすごくキツかったという話です。15:45、ACに到着。1回目のアタックが終了。
▽常念岳(山頂北側直下から)
▽ニッコニコのCL(山頂にて)
その後は夕食。翌日は相変わらず「晴れただし風強し」という予報でしたが、全員で行けるところまでアタックをしようということが決定し、その後就寝。
2日目 12/29(月)
【計画】1回目のアタックを実施。
【実際】2回目のアタックを実施、その後下山。
前述のとおり、この日は全員でアタックを実施。前常念を越えると正面から強い風にさらされることになるだろうから、まあその辺で撤退することになるだろうという日でした、予想では。
3:00、起床。朝食の準備中、ガスバーナーの不調?でボヤ騒ぎ。テントに小さく穴が開いてしまいましたが、損害は軽微で行程に変更はなし。事の良し悪しはともかく、目は覚めました。気を取り直して準備を済ませ、4:20、全員でACを出発。
さて2回目のアタックですが、昨日との違いは時間帯くらいのものだったので順調に進行。6:15、前常念を通過。ここから真正面から強風にさらされることになるだろうと腹をくくったのですが…。あっさりと7:00、常念岳山頂に到着。前常念を越える前からうすうす感じていたのですが、風は予報ほど強くはなかったようです。拍子抜けしましたが、2回目の登頂に成功。やりました。山頂からの景色は、昨日のような真昼の青天井もよかったですが、朱に染まる朝の景色も悪くなかったです。風が強くなる前に撤退。帰りも特に問題はなく、8:50、AC到着。2回目のアタックが終了。(余談ですが、ACへ戻る途中でヘリが飛んでいるのを見ました。これを書いている現在知ったことですが、この日に自分たちと同じ常念岳(常念乗越)で死亡事故が起きていたようです。合宿中は決して悪いコンディションではありませんでしたが、やはり冬の山というだけで十分に危険であるということを思い知らされます。皆様におかれましてもお気をつけください。)
▽日の出(山頂から)
▽中央奥に槍ヶ岳(山頂から)
2回の登頂に成功。合宿の目的を完遂。やった。しかし連日のアタックにぐったり。そもそも昨日入山したばかりなのです。が、勢いもそのままに「本日中に下山」という流れに。昨日に引き続きまた1日に2つの行程を詰め込むのか…。さすがにもう動きたくない…ことはない。下山というのなら話は別です。下界、それは風呂・布団や通信をはじめとした文明生活。くすぶって消えかけの心に「下山」という燃料を焚べます。見事に再燃。というわけで準備を済ませ、9:45、ACを出発。下山を開始。雪も薄く植物が露出していて、ところどころそれなりに傾斜のある下り坂というのはなかなか歩きにくい。アタックと同日ということもあるうえ、途中で道を間違えてしばらく藪漕ぎをする羽目にもなり(素直に間違えた地点まで引き返すべきでした)、なかなかハードな下山でした。12:30、№63を通過。土の道は終了。あと少し。舗装路を歩く途中、振り返ると西北西の方角に常念岳の山頂を見ることができます。数時間前まであそこにいたのか…、と視覚的にこの日の行程の長さを実感しました。同時に終わりが違いことを認識します。そうか、合宿終わるのか。13:15、須砂渡ゲートに到着。ここで、無事に合宿の全行程が完了。
おわりに
と、この合宿はこういった次第でした。積雪の少なさ、これ以上ないほどの天候的好条件、加えて12/28についてはその前日にあらかじめ№63まで移動していたことで時間的余裕が生まれたことが予想外の成功(と経験のない行程の過密さ)に繋がりました。技術的難易度については比較的易しい山行ではありましたが、そうとはいえ、疲れた、いや、くたびれた。しかし、あまり合宿の目的をすべて達成できたことがなかったため、うれしい結果でした。山の上での年越しを体験できなかったことは小さな心残りではありますが、早めに下界に戻れたのでOKです(自分は)。
最長で一週間を予定しておきながら、結果的に山行をたった2日でやりきったという圧縮度合いの半端ない合宿でしたが、印象に残る楽しいものでした。
長々と失礼しました。
お読みいただきありがとうございました。




