伝えたつもり。でも伝わらなくては… | 佐世保市議会議員 橋之口裕太の熱血通信!!

佐世保市議会議員 橋之口裕太の熱血通信!!

元高校教師の新たなチャレンジをお伝えします!!

「伝えたつもり。でも伝わらなくては…」


教師時代常に向き合ってきた終わりなき究極の課題です。


例えば、授業の場面。


教師としては、わかりやすい言葉で工夫しながら知識などを教え伝えたえたつもりが、生徒たちの試験の結果を見るとまったく理解させることができなかったこと。


教師あるあるです。


生徒を責めるのは簡単ですが、わかる授業、楽しい授業、身につく授業は教師である以上、常に研究し授業の改善に努めるものです。


教師から、議員という立場で行政と密接に関わるようになりました。


議員と同じで、公務員というだけで「税金泥棒」と揶揄(やゆ)される市役所の職員の方と接する機会も増えましたが、狭き採用試験を突破されただけのことはあり、言語力、理解力、仕事のスピード優秀な方が多いというのが正直な感想です。


もちろん、「なんだ?」という方もいます。でもどの職場でも「この人は?」という人は皆無でないと思います。


そんな中、よく感じることは、「市役所の職員にとって当たり前のことでも、市民にとっては当たり前でない」ということをもっと意識して、市民や仕事に向き合えばもっと市民にとって必要され、頼りがい、信頼のおける職員、市役所になれるなぁということです。(すでにその域に達しておられる方もいます!)


現在、佐世保市内では大雪による水道管の凍結、破損により結果として断水が発生し、臨時の給水作業が行われています。


「何やってんだぁ!!」と感想をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。


でも実は、大雪が予想されていた1月24日(日)の前日ですが、1月23日金曜日には、佐世保市、水道局のホームページ、市のフェィスブックで「水道管の防寒対策と対応について」として、具体的には、「冬の寒い時期は水道が凍ってしまい、水が出なくなったり、水道管が破裂したりすることがあります。地上に露出している水道管、家の外に露出している水道機器などは凍結しやすいので、防寒対策をお願いします。」とお知らせを発表していました。


さらにそのお知らせには、対策の手引きとして、「保温チューブの巻き方」「凍結したときのお湯の掛け方と元栓の閉め方」がPDFで貼り付けてありました。


結果として、佐世保市も水道局も、寒波の影響を予測し、事前に市民には情報を伝えてあったと言えます。


ただ、ホームページをどれだけの市民が見たのか?そもそもインターネットをされない市民への周知はどうだったのか?など指摘できますが、限られた時間で市民全体に対策を呼びかけることは容易ではありません。


ただ結果としては、まさに「伝えたつもり、でも伝わっていなかった。」とも言えます。


または、伝わっていたけど、市民それぞれが大丈夫と判断し、結果的に行動まではしてもらえなかった。とも言えます。


しかし、結果として水不足から佐世保市内の給食の供給が停止するなど市民サービスに大きな影響もでています。


このことについては、行政も議会も市民それぞれが教訓として次の万一に必ず活かす必要があります。


佐世保市は過去の実情からも、災害が起きにくいといわれています。


が、災害対策基本法の規定に基づいて「佐世保市地域防災計画(全356ページ、原子力災害対策編を除き)」というものを作成(佐世保市のホームページからも入手できます)されています。


これが万一災害が発生した場合、行政が実施する市民生活を守るための行動計画の基本となるものです。



ちなみに、先ほど改めて目を通しましたが、雪に関しては、「第3章 その他の災害予防に関する計画」の「第2節 雪害予防に関する計画」に記載がありました。



その冒頭、「雪害に関しては、温暖地であるため被害は比較的少ないが、昭和42年2月に稀(まれ)な豪雪に見舞われ、本市もこのため道路の交通麻痺、交通事故等が頻発した」とあります。


昭和42年の教訓が今回どの程度活かされたのか?個人的には気になります。


佐世保市では雪害については、道路の雪害予防対策を土木部が行うことのみ対応として記載されています。


つまり、土木部における雪害対策は実施する以外は特に定めもなかったことから、佐世保市も、水道局も特別何かを怠ったということではないと私個人的には判断しています。


ただ繰り返しになりますが、この教訓を活かさなければ、もったいないと思います。もちろん水ももったいないです。


ということで、結果論ですが、私なりの今後に活かしたいと思うこと、ひとつだけ提案です。


たぶんですが、今回の水道管の破損は持ち家よりも、借家、アパート、貸店舗(特に飲食店)で配水管の破損は発生しているのではないでしょうか。


私も実際に「止水栓」を探してみました。


まず止水栓ってなに?ということで、コメリさんのホームページから説明図を引用します。止水栓も様々なタイプがあるようです。



さて、私が住んでいるのは、4世帯×2棟のアパートです。


駐車場に水道メーター、止水栓の蓋(ふた)を確認できました。



ただし、手ではあきません。L字のドライバーを穴に差込み蓋を開けました。



ただし、8世帯分メーターと止水栓はあるのですが、どれが自分の部屋のメーターなのかわかりませんでした。



アパートを契約するときに、「あなたの水道メーターはこれです」とか「万一の時はこうやって止水栓を閉めてください」なんて、これまで佐世保市内で3つの不動産屋さんで3つの住まいをお借りしましたが、説明を受けたことも、自分から確認したこともありません。



ですから、いざ「自分で締めて、協力して」といわれても「したくてもわからない」人が多かったのでは内でしょうか。


マイホームなら愛着もあり、それぞれメンテナンスも万全にすると思いますが、借家では内心「壊れたら修理してもらえばいい」「故障があれば不動産屋さんを呼べばいい」と思っているので、それぞれの物件を管理委託している不動産屋さんや大家さんに日頃からのメンテナンスの協力や借り主である市民に周知の協力を呼びかけてもらってはどうでしょうか。


そのほうが、不動産屋さんや大家さんにとっても都合はいいように思います。


なぜなら、借家等の設備の破損の修理代等は、自然災害の場合基本的には大家さんが支払うことになるとおもわれます。


ですから、大家さんにもご自分の所有する物件の管理に大雪や寒波などへの対応も認識として加えていただくだけでも、このような事態は軽減できると思われます。


ということで、提案として、市民への周知とは別に、それぞれ不動産屋さんの力をお借りすること。


とはいえ、法的な強制力はないので協力をお願いするとしかできないのも実際だと思いますが、検討してみる価値はあると思います。がいかがでしょうか?


長くなりましたが、現在も水道局の担当の皆さんにおかれては不眠不休で断水解消に向けた復旧作業、並行して給水作業にあたっていただいています。


感謝すると共に、安全第一で事故等にには気をつけて作業にあたっていただきたい思います。


私たちも、このようなときだからこそ、お互い様の気持ちを持ち、市や水道局のお願いに対し可能な限り協力し、一刻も早い復旧を待ちたいと思います。


ただし、市民への情報の周知(情報伝達のあり方)については、明日以降も注視していきたいと思います。


□佐世保市ホームページ

http://www.city.sasebo.lg.jp/index.html


□佐世保市水道局

http://www.city.sasebo.lg.jp/suidokyoku/index.html