気持ちがついていけないまま
さっさと始まった抗がん剤治療。
素人のわたしにはどの点滴が抗がん剤だかわかりません。
看護士さんが持ってきた小さい点滴を見て
🐱「これが抗がん剤ですか?」
👩「いえ,抗がん剤は先生にしかできないんですよ。
今取り寄せていますから用意ができたら
先生が持ってきます。」
へぇ〜,そういうものなの。
看護師さんがした小さい点滴が終わった頃に
先生がやってきました。
誰でもよくやる普通の透明な点滴と
小さいけれど真っ赤な苺ジュースのような点滴
を手に持っています。
🙍♂️「さぁ,きゅぴまるさん,やりましょうか。」
大きい方の点滴の中にも抗がん剤が入っていて
これが24時間絶え間なく1週間続きます。
わたしの場合は『シタラビン』
という名前の抗がん剤です。
苺ジュースのような抗がん剤が
『イダルビシン』
という名前で30分で終わり,1日1回,3日間続けます。
🐱「苺ジュースさん,よろしくお願いします。」
とりあえず抗がん剤に手を合わせて挨拶とお願いをして
先生どうぞ!
透明の方はいつ入ったかわかりませんが
いちごの方は管がピンクに染まるので
来た来た来た来たー!
今体に入ったー!!
という感じでした。
いろいろ下がっていますが右のふたつが抗がん剤です。
1回目の抗がん剤を投与した後ですが,
意外にもなんともなかったです。
反対に辛すぎて横になれなかった胆嚢の痛みも
右腕の痛みも全て取れて楽になりました。
🐱「わー!抗がん剤ってすごい!」
なんて妙な感想を持ったのですが
体は正直であっという間に
白血球・赤血球・血小板が
輸血を必要とするほど低下しました。
(まぁ,最初から白血病細胞だらけで
まともな組織細胞はなかったのですけれど。笑)
輸血をしたのは5日後です。
赤血球と血小板。
真っ赤な血が来るのだろうと思っていたら
ひとつは思った通りのまるっきりの血。
でももうひとつは薄茶色の液体でした。
🐱「なんですか?そのお味噌汁みたいのは。」
👩「血小板ですよ。」
血小板って赤くないんです。
同じ血液型の血ですがアレルギーを起こしたり
具合が悪くなることがあるらしく
点滴を始めてから5分は看護師さんがついていて見守り
そのあと15分後にまた様子を見にきます。
初めての輸血はなんの問題もありませんでした。
でも何度目かな,
結晶板の輸血直後に顔に赤いぶつぶつが出て
それ以降は結晶板の時は
先にアレルギー止めの錠剤を飲むようになりました。
さて,抗がん剤の副作用がないうえに
胆嚢の痛みが取れてわたしは急激に空腹を覚えました。
🐱『そういえば入院前1週間くらいからまともに食べていなかった。
食べたい!食べたい!何か食べたい!』
🐱「先生,おなかが空きました。食べたいです〜。」
🙍♂️「まだしばらくは絶食ですね。
胆嚢の様子をみないと。」
食事を断られた晩は眠りにつく直前に
豚骨スープの匂いがしました🍜笑