そのくせに、他人がビックリするくらい、虫が嫌いです


夜、子どもたちがシャワーを浴びるため、事前に先を競いながらトイレ
に行ったところ、今までに聞いたことのないくらいの悲鳴が……
「黒い虫が出てきた
コワイ~
助けて~
」そう言って、キャーキャー騒いでいたものの、一向にトイレ
から出てくる気配ナシ…子どもの窮地に、助けにも行けない情けない母親。
夫を呼んで助けては貰ったけれど、私はやっぱり役立たずだ。
後で話を合わせてみたところによると、どうやらゴキさんが便器のうしろからゴソゴソ出てきて、息子の足に当たったらしい。
それで、怖くて動けなくなった息子。足から離れたのを確認して走って逃げてきたそうだ。
聞いただけでも恐ろしい


そしてまた……フラッシュバック。
私が高校生くらいの頃、いつもいつも浴室に「カマドウマ」(通称:便所コオロギ?)がいた。
親は馬鹿にして相手にしてくれなかったので、恐怖心と戦いながらも、熱湯を出したシャワーをかけてカマドウマさんを排水口にサヨウナラしてた。
ある日、熱湯シャワーの的が外れて、ピョンと飛び跳ねたカマドウマさんが私の足の甲に乗っかった。
キャーキャー大騒ぎしていたら、異変を察知した両親が浴室に駆けつけてきた。
あまりの恐怖感で泣きながら事情を話したら、
「そんなくだらない事で親を呼ぶな!!」
と、真っ赤な顔で怒り心頭の父に怒鳴られてビンタされた。
あとで母から聞いたところによると、私が熱湯シャワーを浴びて火傷をしたのではないか、と心配してたそうなのですが…
事情を聞いた所で、私が味わった様々な苦痛が消える訳ではない。
しかもいつも母を通した会話。
父の本音なんて知る由もない。
謝罪されたこともないしね。
今でも虫はキライです。
多分、苦手の域を越えています。
とにかく大嫌いです。
今日のゴキパニック、子どもたちの気持ち、恐怖感、とってもよく分かります。
だからこそ、守ってあげる事が出来なかった自分が情けなくて…
私の身をもって子どもたちを守るといった決意は、どこへ行ってしまったのでしょうか。
やっぱり私は………
これ以上言うのはやめておこう。
更に落ちそうなので


きこきこ