今日夫の発したひと言で、過去の辛い思い出がフラッシュバックした。
過呼吸になるほどではなかったけれど、心はしんどくなった。
今夜の食事は、子どもたちの食欲を満たせるものではなかったようで、3合炊いたご飯を4人で食べきってしまった。
夫はどうやら物足りないらしい。
味付けも、子どもに合わせてうす目だしね。
そこで、カップ焼きそばを作って欲しいという依頼があったのだ。
私はこれに反応してしまった。
夫にとっては、何の変哲もない些細な発言。
口調が荒い訳でもない。
しかし私には重くのしかかる。
あれは小学校低学年の頃、2人で留守番していた時に、当時高学年だった兄が私に命令をした。
「腹が減った。カップ焼きそば作ってこい」って。
父に似てきた兄には、怖くて逆らうことなんてできない。
仕方がなく、お湯を沸かして作ることにした。
それまでにカップ焼きそばを食べた事はある。
でも作り方を良く知らない。
兄に聞こうと思ったけれど、兄は「そんな事も知らないのか!!」と激高するに違いない。
説明書きも気付かない、読めなかったかもしれない小学校低学年の私。
作り方はカップラーメンと同じだと勘違いをした。
蓋を開けて、かやくとこしょう、ソース。
付属していたものを全て流し入れた。
そして熱湯を注ぐ。
もうお気付きでしょうが、本来ソースは湯切りした時に後掛けするのだ。
でもそんなこと私知らないし。
それでも「一所懸命作ったつもり」だった。
3分待ってシンクにお湯を捨て、兄のもとへ持っていく。
蓋をあけた瞬間に兄の顔色が変わり、焼きそばをみてすぐに壁に向かって投げつけた。
「お前はこんな物もまともに作れないのか!バカ!!」
作っても作らなくても、結局結果は同じだったのだ。
家にあるソースをかけても美味しい訳ではない。
分かってるけど、投げつけなくてもいいのに![]()
投げつけた結果、汚れた壁と床を掃除するのは私の仕事。
泣きながら片付けたけれど、私の心は片付かない。
30年近くたった今でも忘れられないトラウマだ。
いや、正確には忘れていたのだから、思い出すきっかけを与えられてしまったのですね。
カップ焼きそばは大好きだけど、作る度に思い出す苦痛。
しょーもない、幼い子供同士のけんか。
でも私の心には癒えることのない傷が残っている。
あぁ、イヤだ。
早く忘れたい。
でもね、よくよく考えてみたらこんなきょうだい普通じゃないよね![]()
これが普通だって、信じて疑うことさえしなかった。
バカだな、ワタシ

きこきこ