結婚して穏やかな生活がやって来た。
都会で生まれ育って田舎を持たない夫は、「田舎ができた」と素直に喜んでくれた。
結婚する前に夫は実父と「月に一度は帰省します」と約束した。
しかし私には現実味がなかった。
だって、車で片道4時間もかかるもん。
高速料金とガソリン代、合わせたら2万円もかかるもん!
毎月なんて無理、無理♪
と、タカをくくっていた。
しかし夫は律儀にその約束を守ってくれた。
月を経るごとに、実家に行くのがどんどんイヤになる。
帰りたくない私の気持ちを、夫は理解できないという。
私が幼い頃に味わった、暴言や脅迫めいた行為による精神的虐待(だと私は思っています)の数々。
外面の良い実父と、コピーロボットの如く成長した実兄からは、そんな事をするような人たちには見えない……って。
だから言っているじゃない!!
2人とも、そ・と・づ・ら、良いんだって。
彼らにとってあなた(夫)は、まだまだ他人なの。
だからそう簡単に本性見せないんだってば。
夫との思いが少しずつすれ違う中、私は偶然AC(アダルトチルドレン)の概念を知ることになった。
以前から言葉は知っていたけれど、アルコール依存症の親を持つ子どもが陥る症状としか認識していなかった。
だからこそ、私には関係のない話と思っていた。
家で毎日ではあるが、晩酌程度のアルコールを摂取するだけの父。
家で一切アルコールを口にしない母。
私には関係ない・・・
関係ないはず。
恐る恐る詳細を読み進めてみたら、「アルコール依存症の家族がいる」という事実さえ除けば、殆ど全ての項目に当てはまり、説明がつく。
そこで初めて、機能不全家庭という言葉も知った。
これだ。
これだったんだ。
私が人付き合いが苦手なのも、自己評価が異常に低いのも。
大袈裟かもしれないけれど、今まで「生き辛い」と感じて来たもの全て!
親にだけ責任を押し付けるつもりはないけれど、私自身の生き辛さ、苦しみ、根元はここにあったんだって思えたら、何故かホッとした。
私は父や兄の事、こんなに嫌いな自分が嫌だった。
でもそれは、ただ思春期がいつまでも終わらないワタシなのだと思っていた。
そうじゃなかった。
これで説明がつくんだ。
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自称ACに気付いてからだいぶ時間が経過しましたが、解決する術を知ることは、正直なところまだできていません。
今回随分長く文章を書きましたが、うまくまとめられないので、読みづらい部分、理解できない私の心情など、様々あるかと思います。
とにかく、こんなに長い経過を読んで下さった皆さまには、心より感謝申し上げます。
尚、ACがベースとなり再度鬱を患う事になった経過につきましては、
ブログテーマ「私の症状とその経過」を読んで頂けると、もう少し分かるかと思います。
長々読んで頂いて、ありがとうございました。
きこきこ