地球温暖化、すなわち人為的な二酸化炭素排出による地球規模の気候の温暖化については、ここ数十年の研究により、大多数の研究者が肯定しているようです。


温暖化対策は経済に大きな影響があることから、懐疑的・否定的な発言をする人・団体も非常に多いのですが、そんな地球温暖化懐疑論に一つ一つ反論している本がPDFで公開されています。


IR3S

http://www.ir3s.u-tokyo.ac.jp/sosho


以下、紹介文引用---


「地球温暖化懐疑論批判」     

著者: 明日香壽川 河宮未知生 高橋潔 吉村純 江守正多 伊勢武史 増田耕一 野沢徹 川村賢二 山本政一郎

人為起源の二酸化炭素排出を主な原因として地球規模で気候が温暖化するという、いわゆる人為的地球温暖化説の信憑性や地球温暖化による被害を緩和するための対策の重要性に対し、懐疑的あるいは否定的な見解をとる議論が日本国内でも存在している。社会からの信頼にその活動基盤を置く科学者コミュニティは、こうした現状を座視すべきではないと考える。したがって、本稿ではこれらの議論から主な論点を拾い上げ、一方的な、あるいは間違った認識に基づくものに対して具体的な反論を行う。 (本文「our mission」より)


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地球温暖化を肯定する人も否定する人も、一度は目に通してほしい資料です。

ちょっと専門的すぎる部分もありますが、この問題についてどういった議論が行われているかを把握することができるでしょう。


何れの立場に立つにせよ、科学的知見を元に議論してほしい物です。

経済的な視点や盲目的な環境保護的視点に捕らわれて、科学的な事実を無視すれば、実のある議論にはならないでしょう。



地球温暖化対策の難しさは、囚人のジレンマのように一国だけまじめに対策しても、他国が対策しなければ一方的に損になってしまうところでしょうか。

それに、先進国だけで対策しても効果が薄いことは明らかですが、発展途上国側の言い分(先進国が原因の大半だろうという指摘)は正当なだけに、なかなか難しい。



この問題は環境問題のみならず、人類の抱えるエネルギー問題や南北格差及び経済の問題等複雑に絡み合っている為、解決の糸口を見つけるのも大変ですが、これを機会に多国間で国際的な問題解決に向けたシステム作りに役に立つのではないかという希望的な観測も持っています。