ゆめのはなし。 | 迷子にならない方法(模索中)。

ゆめのはなし。

玄関を開けると二人の人物。

椅子に座った老人と、
横に添うようにして立つ、
黒いロングドレスの女性。


「まだ大丈夫ですよ。」
私は言った。




その2人の人物と、
私は以前会っていた。

その時も同じような佇まいでそこにいた。


「お迎えに参りました。」
そう言うと、家の奥を指差すように
見つめた。

「でも……」
と、私が言い澱んでいると、

「まだ少し早いですかね。」
そう言って、にっこり微笑み
その時は帰っていった。





今日だって、きっとまだ早いんだ、
また帰ってくれるだろう。

だって家の奥にいたあなたは、
いつもと何ら変わらない様子だったんだ。

普通にご飯を食べ、
普通に会話し、
一緒に大声で笑う。

何も変わらない。
変わってない。




そう思っていたのに。









誰も居なくなった部屋を見つめ、
私は泣きながら目を覚ました。




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