小澤征爾氏の訃報の翌日に開催された。
1曲目は奇しくもK.136。
指揮者の沼尻竜典氏もプレトークで話されていた。

プログラムは、
モーツァルト/ディヴェルティメント ニ長調K.136
山本和智/オーケストラのための「姿なき舟と航跡」 神奈川フィル委嘱作品/世界初演
メンデルスゾーン/交響曲第3番イ短調Op.56「スコットランド」

世界初演曲は、演奏時間19分とあったが、明らかにそれより短かった。
客席も、楽章間の小休止かと思った。
神奈川県縁の一柳慧氏に捧げると、作曲家自身がライナーノーツに記していた。
何億光年彼方の星の光を地球で見るように、見ている(光の)実体がないようなイメージの曲を当初書きたいとも。
例えば、チューブラベルは舞台上にはないが、他の楽器からベルの音が聞こえると言うことらしい。
楽器編成は古典だが、必ずしも聴きやすい曲ではなかった。パフォーマンスは面白かったが。

メンデルスゾーンの弦は10-8-6-4-4。
安心して聴いていられるバランスの良さ。
コーダでの豊田首席率いるホルンの朗々としたハーモニーが印象的。
オケアンコールは、フィガロの結婚序曲。
これが実に良かった。