やけどの治療や、怪我(擦り傷や切り傷)の治療には、昔は

消毒⇒乾かしてカサブタ作る⇒カサブタが剥がれて治る、

というのが普通だと思われてた


でも、今は、カサブタを作らない=乾かさないほうが、傷の治りも早いし、跡が残りにくい、そしてなにより痛くない!というのが、広く知られるようになった


その治療が、湿潤療法


湿潤治療という言葉は知らなくても、キズパワーパッドはご存じの方が多いのではないだろうか


この治療を開発した、夏井睦先生のサイトに詳しい

http://www.wound-treatment.jp/


ここを読むと、この治療の第一人者である夏井先生が、どれだけ苦労したかよく分かる

学会で罵倒されたり、相手にされなかったり…


そして今でも、昔の治療(消毒&傷を乾かす)ということが、大学病院で普通に行われていることに衝撃を受ける…(小林製薬のキズドライの怖さにも…)


わざわざ痛い治療、効かない薬、つらい&不自然になる皮膚移植なんてしなくていいのに!

自分に子どもがいたら、絶対に絶対に、痛い治療をせずに、湿潤療法で治してあげたいと思うわ

子どもの頃から皮膚が弱くて、マキロンとかの消毒液にかぶれるタイプだった私、転んで消毒されるのが、すっごくすっごくいやだった


湿潤療法は、食品用ラップでもできちゃうくらい簡単な療法

どれだけ劇的に治るからは、ここをご覧ください!

http://www.wound-treatment.jp/wound002.htm


後はこれとか

http://www.wound-treatment.jp/title_tiryou.htm (症例写真。グロいので、ダメな人は注意)



…先日、暗い道を15キロ走ってたら、車のライトの逆光で足元がよく見えず転んで、手のひらを、べろ~んと擦りむいてしまった!


手って、感覚が敏感だから痛いのよね

でも、自分でこの湿潤療法を試すいい機会!とすぐ思った

ということで、治る過程を、ここに記すこととする

ただし、傷跡の写真をアップするので、苦手な方はご遠慮ください



怪我したのが、日曜日の夜21時くらい

すぐに洗って、傷に入り込んだ砂を取り除いた

洗うとき、かなりの痛みを覚悟したのだが、流水の冷たさで麻痺したのか、夏井先生のおっしゃるとおり濡れているから痛みがないのか、見た目ほど痛くないことに驚く

その後すぐにドラッグストアでキズパワーパッドの類似品を買う(ホンモノのキズパワーパッドだと、サイズが小さすぎて私の傷が入らなかったため)


ドラッグストアでは、流血と体液の流出?がとまらずティッシュが血に染まり、店員さんがひきながらも心配してくれて、ティッシュを箱ごともってきてくれたほどだった


翌朝、傷から漏れだした体液が、キズパワーパッド(のニセモノ)からはみ出して手のひらがべとべとになってた!

体液の出っぷりに驚く


昔は、こういう液が出ると、化膿した!と思って傷を乾かしたものだけど…ここで乾かしちゃいけない、とサイトを再度読んで、流水で傷を洗って、新しいキズパワーパッド(のニセモノ)に張り替える


でも、やっぱり3時間くらいでパッドから液が漏れ出してしまう

それに場所がなにしろ手のひらなので、トイレ行ったりコップ洗ったりで、すぐにパッドが水でだめになってしまう


そこで、夏井先生の開発したパッド「プラスモイスト」を買うことにする

サイトによれば、このパットは、好きな大きさにカットできるというのと、残ったパットは保存しておけるというので、私の大きな傷も覆えるし、経済的だと思ったのだ

早速、先生のサイトから、扱っている薬局を検索して買いに行った

普通に楽天とかでも売ってる↓が、とにかく早く欲しかったので、薬局で

       

これ↓が体液が漏れ出してしまったパッド

でも、逆に後半期(怪我をしてから3日目以降)は、プラスモイストよりもこのクイックパッドのほうが便利だった

プラスモイストは、それ自体には粘着力がなく、テープなどで固定をしないといけないのだが、テープでとめると、傷が手のひらなので、とても目立ってしまうし、すぐにテープが剥がれてしまうのだ

それに対し、クイックパッドは、バンドエイドのように貼れるので、外出先では便利


さて、以下、怪我の傷の画像です


日曜日夜に怪我をして、これが月曜日の夕方の傷の画像

ご覧いただければ分かるとおり、傷には皮がない状態

怪我した直後は、ここに砂とかついてたのだが、洗い流した

見た目ほど、痛くない


みんなこの手を見て、寒気がするくらい痛そう、と言うのだが、むしろ、濡らしてると痛くなくて、乾くと痛い

キズパワーパッドを張り替える間の、数秒でも、空気に触れて乾くので、痛い

夏井先生のサイトにあるとおり、濡れてると痛くないんだね


パッドを貼っていると、痛みはほぼないに等しい


火曜日は、こんな感じ

まだ体液が止まらない

傷のふちは黄色くなった

以前なら、これ化膿?と思ってたと思う


繰り返すが、痛みはひどくない

ここがこの湿潤療法のすごさだ


水曜の朝

画像で伝わるか分からないが、うっすら皮らしきものが出来てきた

でも全体的にジュクジュクした体液にまぶされているような状態

濃い赤い部分は、傷が深いのかと思っていたけど、先生のサイトによると肉芽なので治ってきている証拠なのね


ふちの黄色いのは、体液

なんとなく不潔っぽいと思ってしまい、パッドを張り替えるとき洗うのだが、本当はこれも残しておいていいそうだ

というか、残しておいたほうが早く治るらしい

体液が固まったものだろうか?


貼っている状態がこれ(日曜日に怪我して、金曜日の状態)

このパッドから、最初の頃は数時間で体液が漏れ出して、張り替えてた

これが一日貼ってても、これくらいしか膨らまない(浸出液が少ない)状態になっている!



木曜の夜
あまり変化がないように見えるかもしれないが、私は傷口が小さくなっていることにびっくり!

こちらが翌日、金曜の朝(怪我から5日目)

傷の右上、白い部分は、皮膚が出来ているところ
半分くらい、上皮ができてきている


これが同日(金曜日=怪我して5日目)の夜

画像の傷口の上半分は、完全に皮膚が形成されている!!!のに驚き
さらに、傷の下側も、皮が出来ているのがわかるだろうか


水曜の朝の画像と、金曜の夜で比べると…

こちらが金曜(怪我して5日目)                        こっちが水曜(怪我して3日目)

どのように治っていったかを示すため、目印となる傷に矢印をつけた
水曜では、ハート型の傷が、怪我して5日目では、小さくなっているのが分かると思う


そして翌日、土曜日(怪我から6日目)の画像は…

体液が少なくなってきたので、パッドを張り替えなかったため、傷の画像はありません
代わりにパッドを貼った手の画像がこれ↓
マツキヨで買った「ゲルパッド」というのを貼ってみた
周りに、透明の防水シート?がついているので、水濡れに強い
お風呂入っても大丈夫だった!

前述のクイックパッドと違って、体液を吸収しても、パッドが盛り上がらず、液を吸い込んだ部分に色がつくだけ

クイックパッドはこうして盛り上がる↓ので


↑この写真は、怪我からすでに5日目の金曜夜の画像なので、体液を吸収した盛り上がり部分が小さいが、怪我して3日目くらいまでは、数時間でこのシートから体液があふれ出ていた


体液を吸収したふくらみの部分に、線が入っているのは、手のひらのシワというか、手相で言うと生命線の部分

やっぱり手のひらはよく使うので…



そして、怪我して7日目、日曜日
前日にパッドを張り替えなかったため、2日間貼ったままのパットを張り替えようと、剥がすと…

なんと傷口がすべて皮で覆われていた!!!
分かりますかね?
もうすべてに、皮膚が出来ている

別の角度から↓


中心の赤い部分は、生命線の部分で、ちょうど手のひらをよく曲げる部分なので赤くなってるが、その赤い部分も、すべて皮で覆われている

色は多少変だけど、とにかくつるんとした皮が、出来てたことにびっくり!

それも、前々日の金曜夜には、まだ傷口から液が出ていて、ジュクジュクして皮がなくて「傷!」「痛々しい!」という感じだったのが、突然皮に覆われていたので、自分の手ながら、ほんとにびっくりして目を疑ってしまった

皮の出来っぷりが、魔法のようだ


ご存じのとおり、私の年齢は30代なのだけど、それでこの治りっぷりなら、成長が早いお子さんだったら、もっと早く治るんじゃないだろうか


パッドを貼ったままで、何もしなくても、痛みがなく治ることに本当に驚いた
治るのが早い、傷が残らない、というのが湿潤療法の一番のメリットだが、私は痛みがない、というのもすごいメリットだと思うなあ


そしてこちら↓が怪我をして13日目

色はまだ赤みがありますが、完全に治ってます!

パッドをしなくなって4日目くらい


実は、怪我をして7日目に上皮ができて、パッドを貼る必要性がなくなったように感じていたのだが、パッドをしなくなると、痛いのだ

おそらくひきつれたりして痛みが生じるのだと思うのだが…

傷を押したりしても痛くて、特に腕立て伏せは、すごく痛かった

それで、うすくワセリンをぬって、パッドを貼って生活していた

完全にパッドをやめたのは、怪我から9日目くらいかな?
痛みが完全になくなってから、パッドをやめました

ところで、夏井先生は、ワセリンの効用、アトピーや主婦湿疹へのワセリン治療についても記している

実は私、ずっとワセリンを馬鹿にしていたのだが、この夏に、風が吹くだけで痛い!という重度の皮膚炎になってしまい、それがワセリンで完治する、という奇妙な体験をしたところだった

それで、医師である夏井先生の記事を偶然に拝読し、すごくびっくりした

ワセリンネタについては、別記事で記します