吹奏楽団の演奏会を聞くようになったのは京都に転居してから、最近の話です。高校時代のブラスバンド部の印象がどうにも好きになれなくて、なんとなく避けていました。私の通っていた大阪の府立高校は戦前は旧制中学校で、バンカラを気取っていました。通学は運動靴が強制。冬の長距離は男子10キロ、女子5キロ。なぜか体育の教師が力を持っていた。「運動部にあらずば~」というムードが。どういうわけかブラスバンドやギター部まで運動部のふんいきが漂っていたんですね。私は演劇部と文芸部に所属し、親しい友人のいた社会科学研究会の催しにも顔を出していたので、浮いた存在。教師からは要注意人物扱され、ほんま高校時代は私の暗黒時代だったなあ。


京都では、年末の京都大学吹奏楽団の定期演奏会など吹奏楽もよく聴くようになりました。「みやび の吹奏楽 歌で楽しむ吹奏楽2015 」とてもレベルの高い、楽しい演奏会でした。プログラムは、




パガニーニの主題による狂詩曲。もともとはパガニーニの無伴奏「24の奇想曲」が原曲のピアノ協奏曲です。パガニーニの曲は楽器を演奏する人なら「難しいけど、挑戦してみたい」という誘惑に駆られますね、確かに。悪魔が乗り移ったんじゃないかと噂された超絶技巧。ネットにもたくさん楽譜がUPされています。



第Ⅱ部のアンサンブルではサックスのニューシネマパラダイスが印象に残りました。ソプラノ、アルト、テナー、バリトンの高さ、音色のちがう4つのサックス。

アルトとテナー以外のサックス、初めて見たというか聴きました。大きさはもちろん形もちがうんですよ。フルートもそうですが、大小10種類くらいのサックスがあるみたい。




第Ⅲ部、京都出身のソプラノ歌手 永野香織さんの歌。とても聴きやすいお声で声量もあり、聞いていて引き込まれました。実を言うと、ソプラノの独唱はちょっと苦手だったんですね、これまでは。聴くのがしんどいというか。でも永野さんの歌、よかったなあ、ぜんぜん抵抗がなかった。


ご両親が音楽関係のお仕事というご家庭、永野さんも小学校の時から地元京都少年少女合唱団に所属、市立(堀川)音楽高校から京都芸術大学に進まれ、今はオペラやミュージカルにも出演されています。お姉さんのフルート奏者 怜実さんと共演コンサートもなさっているそうです。

永野さんのオペラ、聴いてみたいなあと。


衣装にも凝っておられるとか。可愛いでしょ、素敵です。