今年最後の、京都しんふぉにえった による演奏会。今回のテーマはリスナーのアンケートで要望の多かった、スクリーンミュージックです。

京都しんふぉにえった は、第一・第二バイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、クラリネット、ファゴット、トランペット、そして打楽器の9名。そんな編成のための楽譜は存在しませんから、編曲も担当するヴィオラ奏者の小田拓也さんはいろんなところから著作権の許諾を取りながらオリジナルな楽譜を作成されています。

今回のプログラムです。


「慕情」など いずれも人気のあった有名な映画音楽。

映画音楽には、「曲は素敵だけれど、肝腎の映画そのもが単なるメロドラマでつまらない」と評されるものが少なからずあります。「男と女」(フランス映画)なんかは酷評でしたね。

でも今回取り上げられた作品は、その内容、曲いずれとも印象に残る物ばかりで、曲を聞いていると映画のシーンがよみがえってきました。また私はエレクトーンを習っていたので、練習で弾いた曲が6曲もあり、その当時のことまでもいろいろ思い出してしまいました。


小田さんの編曲、あいかわらず力が入っていました。主旋律に対する対旋律が美しかった。ただ、「ジャズっぽく」というのを意識しすぎかな、ちょっと無理があった曲も。編曲のための編曲という気がしないでもありません。


知人で学生時代にピアノ(もちろんクラシック)を専攻した人がいました。彼女は40歳を過ぎてから一念発起してジャズピアノに挑戦。ところが講師の先生に「あなたの演奏はどこまでいっても、クラシックの枠から抜け出せていない」と言われてしまったそうです。

クラッシクとジャズの間には、越えられない壁があるのかも知れません。


ごめんなさい、辛口のことを書いてしまったので、お詫びに宣伝を。

来年の3月30日にヴィオラだけの演奏会が京都コンサートホールで開かれるそうです。小田さんの編曲も二曲あります。

・バレエ「コッペリア」よりスワニルダのワルツ

・ルーマニア民族舞曲Sz.56


ヴィオラだけの演奏というのもなかなか聞く機会がありません。どんな風な展開になるんでしょう。聞いてみたいですね。




右が小田拓也さん、左が第一ヴァイオリン奏者の中野志麻さん。カメラの焦点が小田さんに行ってしまって、写真がぼやけてしまいました。いつも可愛い舞台衣装がお似合いの、そして ひょっとして八頭身?のスタイルの良さ。素敵な女性です。