RINGO通信は、平成6年から7年にかけて毎月発行された、食文化情報誌です。
私が出向していた大阪の印刷会社が、そのクライアントである関西や四国の生活協同組合に販促ツールとして配布していた、B5版、8ページの小冊子。写真はその2年分を一冊にまとめたものです。(164ページ)
料理にかんしての雑誌やパンフレットは巷にあふれていますが、RINGO通信は毎回一つの食材を軸に、その歴史や社会的背景・栄養など科学面・薀蓄・エピソード、そして多様な料理法を紹介するというスタンスで編集。
根底には、身土不二、地産地消、地域の食文化の継承がありました。
その土地でとれる食べ物と風土とは切っても切れない関係にあり、今ほど人や物の交流が盛んでなかった昔、人々は限られた食物を大切に育て、改良し、おいしく食べる工夫をしてきました。一つの食べ物にはそれを支えてきた文化が継承されているのです。
一つひとつの食材には、その良さを引き出す生かし方があるはず、それをみんなで考えていきましょうというのが、この小冊子のポリシーです。
私もスタッフの一員として、農協、漁協や食品工場に取材に行き、現場ならではのお話を聞くことができたのは、とても貴重な体験です。
書くことは、時に苦しさをともないますが、取材は好きですね。
取材命。