おふくろのところで飼っていた猫が亡くなった。

 まだ2歳という早すぎた死だった。

 

 その朝7時頃に突然電話がなった。会社でどう仕事をさばくか憂鬱に考え事をしていた真っ最中であった。

 

オフクロ「…ね、猫がどんどん冷たくなっていくの!」

オレ「えっ?」

 

 なんのことかサッパリわけが分からず、落ち着くよう言いながら話を聞いてみると、朝6時頃起きて居間に行ってみたら、ヌッコがグッタリとして横たわっていたらしい。呼べども叫べども意識は戻らず、どんどんと体が冷たくなっていくことにパニックになったらしい。

 

 オレは近隣の獣医を当たってみたが、やはりこの時間で診療しているところはなく、オフクロはただ冷たくなっていくヌッコの体を擦るしか術がなかった。

 

 後になって死体解剖してみると、どうやら夜中猫自身が首輪を外そうとして下顎を入れたら歯に挟まってしまったらしい。鳴き声を上げることも叶わず窒息してしまったとのことだった。

 

 上記の写真は焼き場に行く直前のもの。動物の葬儀屋さんがキレイに飾り付けてくれた。

 

 焼き場にてヌッコの骨を拾うオフクロはうなだれていてとても気の毒で直視できず、涙が浮かんだ。

 

 お前はオフクロを救ってくれたいいヤツだ。また生まれ変わってこいよ。