フリースクール、「珈琲の家」には

コーヒーとカフェラテとカフェモカが飲める

ドリンクバーがある

このフリースクールは、元々図書館だったので

部屋もあるし、遊び場があるので

フリースクールを経営するには、もってこいの場所だった

 

 

十八歳の少年ラテは、喉が渇いたので

ドリンクバーへ向かうと

「やぁ、ラテ」

十七歳の少女モカがやってきました。

「よっ」とシャイにラテはそっけなく返事しました。

「たまには私がコーヒーいれてあげよっか?コーヒー私も飲むから」

「いい」って一言投げ捨てるように言うラテ

「いいから、いいから」ってプラスチックのとってのついたカップをとると

「俺はコーヒー飲めないし、紅茶の方が好きだから」

缶に入ってる、ティーパックをひとつとると

 

 

「子供だなぁ~、コーヒー飲めないと、大人になれないぞ!」

モカがニヤニヤそう言うと、ラテは顔を真っ赤にして

「うるせ~、コーヒー飲めなくなったって、立派な大人だぞ!と鼻を膨らますラテ

コーヒーが飲めないと、たまに、大人扱いする人がいる、そう言う人がいると本当に腹が立つ

モカはニヤニヤ見つめました。

「わかったよ!飲んでやるよ!」としょげるラテ、バカにされたようで悔しかった。

 

 

そう言って、ラテはモカにコーヒーを入れてもらった

しかも、ブラック

ラテは「はぁ~」と思いながらコーヒーを飲みました

モカは、「さぁ~どうぞ」とニヤニヤしました。

フリースクールでこんなにやんちゃな女子はモカしかいません。

いつも、人と話すのが苦手で、控えめな子が多い

フリースクールの中でモカだけが一番明るく、うっとおしかった。

そこが憎めないけど

モカがいると、雨上がりのジンジャーエール空のように

すくーりうが明るくなるのです。

ラテはちびちびコーヒーを飲むと

 

 

「おぉ~、にがっ」ってラテが叫んだ。

モカは「アッハハハ」って大きな声で笑った。

「おまえさぁ~失礼だろ!人が飲んでるのに!」ラテが怒ったように言う

モカは「ゴメン、ゴメン、はじめて飲んでるのに!」ラテが怒ったように言う

モカは「ごめんごめん、はじめて飲んだんでしょ?」お腹を抱えて笑うモカ

「違わい!」とラテが顔を赤くして、そっぽ向いて言うと

「どー見ても、はじめて飲んだにしか思えないよ!今言ったことを聴いてると」

モカはそう言うと、ラテがこころをグサって刺された。

すると…

 

 

「はい‥」とミルクとスティックシュガーを渡した。

「はっ?」またばかにしてるだろ?って気持ちになるラテ

「最初のうちは砂糖とミルクを入れたら?」ニコニコ笑いながら言うモカ

ラテはモカの新設に胸が熱くなって

「うるせ~、ブラックで飲め‥お~にがっ」

「だから言ったじゃん、アッハハハ」

 

 

それから、毎日ラテとモカはコーヒーを飲むようになった

最初は、砂糖とミルクを入れて、コーヒーを入れて、飲んだが

次第に二人ともブラックでコーヒーを飲むようになった

これが大人の味ってやつか

人生の味もこのブラックでコーヒーみたいな苦さかな?って思った。

それから、二人は仲良くなって、コーヒーや紅茶の話をした

モカはこーひの豆の種類にとても詳しかった。

いろいろなブレンドの種類、豆の種類、味もそれぞれ違うことも

ラテは紅茶の葉に対して、とても詳しかった。

いろんな種類の葉に対して、とても詳しかった。

いろんな種類の葉があること、香りも味も違うということ

二人はお互い共有しあった。

フリースクールに通うまで、インターネットで必死に勉強をしていた。

自分の世界に吸い寄せられるように、苦しい気持ちを軽減するために

秋の終わり、二人はいつものように、コーヒーを飲んだとき、モカが

 

 

「私、中二の時、コーヒーオタクって言われて、いじめられていたの…

コーヒーしか頭ないんじゃないの?とか

身体はコーヒーでできてるんじゃない?とか

肌がカフェラテみたいだってわざと言われたり

 

 

私はただコーヒーが好きで

勉強していただけなのに…

なんでオタクって呼ばれなきゃいけないの?」

 

 

ラテはモカの泣きじゃくる顔をじっと見て

こころがぐるぐる回った。

 

 

「モカ、たまには紅茶入れてあげるよ

いつも、コーヒーいれてもらってるし」

「えっ?」ってモカが言うと

 

 

ラテはモカの分も紅茶をいれた

モカはズズズって紅茶を飲んだ

「うん、紅茶もおいしいね」ってたくさん泣いた分、モカの心と体は少しずつ温まっていく

しばらく沈黙が続いた。

 

 

「俺も中二の時、紅茶好き、紅茶オタクって言われていたんだ

それをオタクって簡単に言われるのが

腹が立って、クラスメート殴って、次の日から学校行き辛くなって

不登校になったんだ

たまに、クラスメートに会うと

まだ生きてたんだ、紅茶オタクとか

ラテがいれる紅茶には、暴力をふるう魔法の葉っぱが入ってるんだよとか

暴力紅茶バカとか言われて、胸が苦しくなって、吐き気がするんだ」

モカは「そうだったんだ」って言った後

 

 

「俺たち、なんか似てるよな

コーヒーと紅茶に興味持って

普通の奴らから見たら、変わり者に見えたけど…

俺だって、普通や流行りにのっかりたかったなって思うけど

 

 

ただ、コーヒーが好きなだけで

なんで、こんなにバカにされなきゃいけないんだろう?って思ったよ」

 

 

ラテがそう言うと

「そうかな?私はラテの事変わり者と思ったことないよ」

「俺もモカの事そう思ったことないよ

いつも、相手してくれるから、ウザいと思う時あるけど」

「ひどぉ~い」ふくれ面するモカ

「だってマジだもん」鼻を膨らませて言うラテ

そう言って、からかい大会が始まった

 

 

二人はまだ十代

少し大人びいているが

まだ柔らかくて、繊細な心の持ち主

これからも、ドリンクバーとフリースクールの

カフェテリアでコーヒーを飲んでいくことだろう。

 

 

2017年11月29日

 

あとがき

この小説は今年の6月に下書きした作品で

だいたい1週間前にワードに書きました。

ずっとあたためていたわけではなく

たまたまズルズル書くのをのばしてしまいました

 

でも、今このタイミングで書いてよかったなって思います

 

この小説では主にフリースクールをテーマに書いたけど

フリースクールをテーマに書いた作品は

「彼女の背中」という以前書いた作品くらいかな?今年書いたフリースクールをテーマに書いた作品は?

他にもあると思うけど

また、フリースクールをテーマにした作品書きたいな

 

この小説の二人の主人公ラテとモカは

自分の趣味の事でいじめられたというテーマですが

 

僕も昭和の事結構詳しかったので

よく、「昭和オタク」ってからかわれて悔しい思いをしたことがあります

小学校から中学校時代に

 

その当時、秋葉ブームが来た頃の小学校中学校時代で

オタクって言葉がまだ新しかったから

よく色々好きな分野でオタクって言葉は広く使われていました

 

僕はただ、単純に昭和の事に興味を持っていたから

好きなだけなのに…って思っていました

なんで、オタクって呼ばれなきゃいけないの?って思いました

 

まさか10年以上たった後に、こうして作品に書くなんて思ってもみませんでした

 

でも、その頃の思い出はトラウマまで行かないけど

傷としては残ってるような気がします

書いていたり、たまに思い出したりすると

ちょっとチクってします苦笑

 

 

今日も作品見てくれてありがとうございます。

 

 

IBASYO(AKIKYOSITU)