特殊性癖を持っていない限り、普通に生きていればありませんよね。
僕もありません!
…でした。つい最近まで。
先日、一緒に銭湯に行った友達がパンツを忘れたんですよね。僕はもちろん持ってきましたよ。男性用下着を。
その銭湯にはカミソリやタオル、そしてパンツが売っている自動販売機があったので、僕は友達に「ここでパンツ、買ったらいいよ。」と促しました。
しかし僕は見つけてしまった。
その横に陳列されていたパンティーを。
その刹那、「ここでパンツを買えばいいよ」と促していた優しい僕は消えました。
「ぜってぇこいつにパンティー穿かせて帰らせる…ッ」
辱めを受ける友達の顔を思い浮かべるとどうしようもないほど笑いが込み上げてきましたが、その気持ちを隠しながら僕は提案しました。
「じゃんけんで負けた方、パンティー穿いて帰ろうぜ」
お互いにメリットなんてありません。
やる意味なんてない。
しかし彼もまた他人を辱めることに生きがいを感じているような人間。
彼の返答に時間はかかりませんでした。
「いいぜ、俺はノーパンで帰る」
……?!冷静を極めていた僕の顔が、この時初めて歪みました。
彼は自ら、勝ってフルチンで帰るか、負けてパンティーで帰るか。の2択に絞ったのです。
そこにパンツが売っているのに。
「勝ったらパンツ買えよ…。なんでだよ…。」
僕はそんな動揺を隠せないまま、戦いの火蓋が切って落とされました。
負けた☆
最初から分かっていたとは思いますが、負けたのは僕の方でした。
言い出しっぺが負ける、とはよく言いますが
それを知った上でわざわざ負け試合など展開する僕ではありません。それなりの自信がありました。
「背水の陣」という言葉を知っていますか?
一歩も引けない状態で戦うことで己を奮い立たせる、というような言葉ですよね。
彼は勝っても負けても結局パンツを穿くことはできない。そんな状況を自らつくり自信を奮い立たせたのです。対して僕は勝ったら自分の持ってきたパンツを穿いて帰るという甘えっぷり。
これは覚悟の差…
僕は黙ってパンティー(¥200)(縞パン)(柄ランダム)のボタンを押しました。
「じゃあ…穿くよ…?//」
顔を赤らめながらパンティーを穿いた僕には、彼のオモチャになる他、道はなかった。
女性が関わっていない女性用下着など無価値。
他人の性癖をどうこう言うことはしたくありませんが、新品のパンティーを自分で履いて興奮するぐらいだったら、僕は下着泥棒して捕まります。
キン○マがはみではするものの意外なしっくり感を感じつつ、ズボンの下がパンティーとフルチンの男2人は、銭湯をあとにしました。
ちなみにですが、
このパンティーにたいした強制力はなく、
買ってしばらくおもしろがれば、終わり。
そのまま穿き続ける必要性は全くありませんでした。
次の日、、、
一晩を共に過ごし、違和感を感じないどころか日常と変わらないしっくり感を得た僕とパンティーはもちろんそのまま出勤しました。
…?!!
出勤してしばらく業務をこなしていた僕はふと思い出しました。自身の股間を直接的に覆っている綿のことを。奴に弄ばれた屈辱を。
それからはパンティーを履きながら真面目に接客をする自分、パンティーを履きながら上司と話す自分、パンティーを履きながら女の子と話す自分、事ある事にパンティーの縞模様がフラッシュバックしました。
人生で「俺何やってんだろ…」って思う回数がどれほどかなのかは分かりませんが、これだけは分かる。
一生分言った。
そして同時にもうひとつの感情が芽生えました。
「こいつら、俺がパンティー穿いてるのに、真面目に働いてると思ってるんだよな…フフ」
それは興奮とも背徳感とも違う何か。
この歳になって新しい感情を知ることになろうとは。
だがしかし、一刻も早く帰ってパンティーを穿いていない自分に戻りたい。まだ名前の無い感情を許容できるほど、その時の僕に余裕はありませんでした。
余談ですが、さすがに友達の方は帰ってすぐパンツ穿いたそうです。
帰ってお風呂に入りながら一日を振り返りました。
辱めを受けたこと、新しい感情が芽生えたこと、、
ある意味貴重な経験だったかもしれません。
ただそれでも僕は
