合格を決める自己アピール文は、大人の文章で書きましょう! | ブログDE教採BY河野正夫

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教員採用試験対策講座を主催する広島教採塾の代表の河野正夫のブログです。教育について熱く語り、教採合格の勉強法の秘訣についても語ります!!

教員採用試験の願書の提出の季節になってきましたね。教採を受けようと思ったら、まずは願書を出さなければいけません。最近は、インターネットで、簡単に出願ができる都道府県(政令市)も増えてきました。でも、やはり、まだまだ主流は、自筆の経歴書や自己アピール文、志望動機などを書いて封書で出願する方法ですね。

いま、連日、全国にいる多くの人たちから、教採の願書に沿える自己アピール文や志望動機文の無料添削のリクエストが届いています。この添削をするのに、私は毎日かなり頑張っています。皆さんが少しでもより素敵な文章で自分自身をアピールして、教採合格を勝ち取っていただきたいと思うからです。

さて、自己アピールという文章、なかなか書きにくいですよね!!多くの人が苦労しているのではないでしょうか。確かに、自分を一番知っているのは自分なのですが、それを言葉にしてアピール文という形にしようと思った途端に、何をどう書いていいのかが分からなくなりますよね。どうしてうまく書けないのでしょうか?

やはり、自分のことだから、どうしても思い出話調、出来事羅列調になってしまい、読み手のインパクトや感動を勝ち取ることができなくなってしまいますよね。

これは、たぶん、皆さんが小学校低学年の頃に書いた作文の癖がいまだに残っているとも言えるでしょう。小学校低学年なら、例えば、「先週の日曜日」というテーマで作文を書いたとしたら、次のような作文が出てくることが多いでしょう。

「日曜日は、8時に起きました。お父さんとお母さんと朝ご飯を食べました。朝ご飯のあとに、歯を磨きました。そのあとで、お父さんがデパートに連れて行ってくれました。デパートにはいろんなものが売っていました。お父さんにおもちゃを買ってもらいました。嬉しかったです。デパートから帰ってきて、晩御飯を食べて、お風呂に入って寝ました。とても楽しかったです。」(漢字は大人レベルの表記になっています。)

さあ、この子どもの作文に、あえて、大人の目線で突っ込んでみましょう。

「日曜日は、8時に起きました。」
この情報は必要でしょうか?? 例えば、「昼の3時まで寝た!」というのなら、なにかしらのインパクトがありますが、午前8時に起きたことをファーストセンテンスで書かれてもねえ。。。

「お父さんとお母さんと朝ご飯を食べました。」
きっと事実なんでしょうが、これは読み手が知りたいことなのでしょうか?家族がお父さんとお母さんなら、日曜日にみんなで朝ご飯を食べても普通のこと。いっそのことなら、「先週は、お母さんが実家に帰っていたので、お父さんが別の女の人を連れてきていたので、お父さんとその女の人と僕で朝ご飯を食べました。」みたいな文の方が(笑)、読者に衝撃的なインパクトを与えるのにね!!(爆笑)

「朝ご飯のあとに、歯を磨きました。」
この情報、全く必要ないですよね!!

「デパートにはいろんなものが売っていました。」
あのさ、いろんなものを売っているところをデパートって呼ぶんだよ!!そんな情報いるか!!

「お父さんにおもちゃを買ってもらいました。」
どんなおもちゃ?ゲーム機?ラジコンカー?書き手のあなたはどんなおもちゃか知っているでしょうけれど、読み手にも教えてくださいよ。気になるじゃないですか!!

「嬉しかったです。」
そうだろうけど、他に何か言うことないの??

「デパートから帰ってきて、晩御飯を食べて、お風呂に入って寝ました。」
この情報も読み手には必要かなあ。。。

「とても楽しかったです」
結局、感じたことはこれだけかよ!!(笑)

もちろん、小学校低学年に大人が本気でケンカを売ってはいけないのですが、文章の稚拙さを考える上では、参考になったと思います。

もし、この小学校低学年が次のような作文を書いていたとしたらどうでしょう(笑)。

「日曜日に連れて行ってもらったデパートで、『父の悲哀さと偉大さ』を感じた。日曜日のデパートは家族連れでいっぱい。買い物をしたり食事をしたりでみんな楽しそう。ただし、お父さんたちを除いては。デパートにいた何十人、何百人のお父さんたちは、大変そうだった。ママの買い物の荷物を持ったり、子どもに泣かれておもちゃを買ってあげたり。父親になるって大変なんだなあと思った。でも、嬉しそうに買い物をしているママたちや、おもちゃを買ってもらって、はしゃいでいる子どもたちを見ているお父さんたちの視線はとても優しそうで幸せそうだった。お父さんって、可哀想なくらい僕たちのために頑張ってくれている。そんなお父さんが素敵だなと感じた日曜日でした。」

これを小学校低学年に書けとは言いませんが(笑)、やはり、このレベルでないと読み手の共感や好感は勝ち取れないのですよね。まあ、幼い子どもはそれだけでかわいいですから、どんな文章を書いても可愛いと言えば可愛いのですが。。。

子どもの作文の話はいいよと言っている読者のみなさん。ここからが本題です。(前ふりが長すぎた。。。)

教採の自己アピール文で多くの人は次のような文章を書きます。

「私は中学校と高校で吹奏楽部に所属していました。最初は、なかなかうまく演奏できずに苦労しましたが、毎日必ず練習をするということを続けて、高校3年生の時に県大会で3位になりました。この経験で、私は、努力することの大切さを学びました。この経験を活かして、私は、子どもたちにも、努力することの大切さを教えることができる教師になりたいと思います。」

さあ、大人のツッコミをしますよ!!

「私は中学校と高校で吹奏楽部に所属していました。」
楽器は何を吹いていたの?トランペット?トロンボーン?クラリネット?楽器を書かないと読み手にはビジュアルなイメージが湧かないでしょ!!「吹奏楽部に所属していました」とだけ言われてもねえ。。。

「最初は、なかなかうまく演奏できずに苦労しましたが、毎日必ず練習をするということを続けて、高校3年生の時に県大会で3位になりました。」
出た出た!!ありきたりの苦労話と困難ストーリー。内容にインパクトやストーリー性があれば、苦労話も人の心を打ちますが、こんなありきたりの内容と文章ではねえ。ダメですね。

「この経験で、私は、努力することの大切さを学びました。」
あのね。「努力すること」が大切だなんて、誰でも知ってますよ。小学生だって知ってますよ。もうちょっと他の書き方とか、努力することの秘訣とか本質とかといったものを見つけなかったのですか?こんなお子ちゃま作文がすべてを台無しにするんですよね。

「この経験を活かして、私は、子どもたちにも、努力することの大切さを教えることができる教師になりたいと思います。」
またまた、出た出た!! くだらない経験ストーリーしか書いていないのに、「この経験を活かして」と来るんですよね。しかも、平凡でありきたりの「努力することの大切さ」を子どもに教えるんだって。。。本当にそれが大事でそれを子どもに教えたいというのであれば、どう教えるのか、努力とは何なのかを明確に書きなさいよ!!しかも、文末は「思います」だって。優れた教師になるかどうかは分からないけど、なりたいと思いますだって。もうダメダメもここまで来ると気の毒になりますよね。

では、これをどんな風に書き直したら、教採で合格するレベルになるのか。それは皆さん一人一人がまず知恵を絞り、想いを固めて、「大人の文章」にしてみることです。「大人の文章」とは、小学校低学年以来の作文の悪い癖を捨てた、インパクトとあなた自身の強い想いがある文章のことです。

書いてみた文章が「大人の文章」かどうかを知りたければ、無料添削リクエストをくださいな!! 喜んで無料添削しますよ!!


では、また明日!!



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河野正夫