高校での非常勤講師の授業、
たのまれていた教科書の範囲は終わったので、教科書から離れて面白い話をしようと思います(^-^)
最近の高校生物の教科書では、眼の構造は扱われていないようなので、盲斑(盲点)の話をしようと思います。
ヒトの眼は、光に反応する視細胞から脳に連絡する視神経は眼球の内側に出ているため、網膜の1か所から束になって外に出ています。
この部分は視細胞が分布していないので、光に反応することが無く、盲斑(盲点)と呼ばれます。
盲斑(盲点)は視野の中心に相当する黄斑の近くにあります。
図のAが黄斑、Bが盲斑(盲点)です。
左眼をふさいで右目で+を見ながら下の図との距離を前後させると、●は盲斑(盲点)に投影されて、●が見えなくなる距離があります。
しかし、●が見えなくなるという単純な話ではありません。
(授業で使うプリントは+と●の距離は7・8㎝で、目からの距離が20㎝前後で●が見えなくなります)
(ちなみに、左目で見る場合は図を逆さまにします)
下の図でやってみると
◯が消えて真っ黒になります(^-^)
まだまだ単純ではありません(^-^)
下の図だと、
◯が消えて、全体に模様が見えます。
おわかりでしょうか。
単純に見えなくなるのではなく、大脳は周囲の状況から、まわりが白なら白、黒なら黒、模様なら模様の映像を作っているのです。
実際に存在する〇や●が見えないだけでなく、存在しない模様が見えるのです。
私たちは、単純に周囲の景色を見ているわけではありません。
自分の大脳の作り出した映像を見ているのです。
視覚だけでなく、様々な感覚についても同じようなことが言えます。
私たちは、各感覚器が収集した情報をもとに脳が作り出した世界を感じ、その世界の中で生きているのです。
自分にとって,楽しい世界も辛い世界も,実は脳が作り出した世界なのです。
そう考えると、意識して大脳に楽しい世界を作らせれば、生きるのが楽しくなるはずです。
どんな状況にあっても、マイナスを集めるのではなく、
「楽しかった」「嬉しかった」「ここまで出来た」「美味しかった」「お風呂が気持ちよかった」などなど、なんでもいいです、
小さなプラスを集めて、大脳に楽しい世界を作らせましょう。
どうせ生きるなら、楽しい世界のほうがいいですから(^-^)
と、こんな授業をしようと思います(^-^)