第1日目 10月25日(土)午前 受験科目 民事
第2日目 10月26日(日)午前 受験科目 刑事
民事再現
事案
主査:A→Yに500万円の貸付
Aはその後Xに、Yに対する債権を無償で譲渡した。
(住所地は、Aが東京、Xが大阪、Yが横浜)
主査本件の訴訟物はなにか。
金銭消費貸借契約に基づく貸金返還請求権です。
主査:請求の趣旨は?
YはAに500万円を支払え。ということになります。
主査:請求原因は?
要物契約ですから、①返還約束、②交付、になります。
主査;どこに訴えを提起できるか。
まず、被告の住所地が原則になります。
主査:何条かわかりますか?
民訴4条です。
主査:他には?
東京です。民訴5条です。あと、民法484条です。金銭債権ですので、義務履行地です。
主査:条文見てないですが、覚えているのですか?
はい。覚えてます。
主査:良く勉強されていますね・・・。
主査:では、裁量移送は認められるか。
はい。認められます。
主査:条文は?
確か、17条あたりです。
主査:まぁ いいでしょう・・・。
主査:では、AY間の債権に譲渡禁止特約がついていた場合、Yの弁護人はどういう抗弁を提出するか。
・・・・・・。しばらく考えて・・・・・。そうですね。譲渡禁止特約は、悪意ですしょうか?
主査:もっと簡単に考えてください。
債務者には対抗できないので、対抗要件の抗弁でしょうか・・・・?
主査:いいでしょ。
事案の続き
主査:Yにはめぼしいは財産はなかったが、父親Bが不動産を有しておりBが死亡してYの他に相続人Cがいる場合(不動産の登記は未だB名義)
主査:Xが先の訴訟に勝訴したとしてその後どうすることが考えられるか。
まず、任意で支払うようお願いします。
主査:Cが従わない場合はどうか。
差押手続をとります。
主査:その後Yの共有持分登記をして持分を差押さえ、XとCとの共有状態となっている場合はどうするか。
自己の持分を売って現金化します。競売手続きでしょうか・・・・。
主査:・・・・・
主査:Bの財産が不動産でなく500万円の預金債権だった場合はどうするか。
差押します。
主査:具体的にいくら差押えられますか?相続ですよ。
当然分割なので250万円です。
主査:Yの弁護士が委任状に報酬に関する事項を具体的に記載せず、追って伝えるとした場合は弁護士倫理規定上問題があるか。
問題があるかと思います。
主査:どのあたりですか?
報酬をあらかじめ明示する必要があります。
主査:では、追ってでは足りないですか?
はい。通常、弁護士事務所では、報酬一覧表が張ってあります・・・・・。依頼者から追ってでは、わからないので、予め金額を明示する必要があるかと思います。
主査:はい いいですよ。良く勉強されていますね・・・・。
主査:(副査をみて)何かありますか?
副査:とくにありません。
主査:終わります。
だいたい20分ぐらい。優しい試験管でしたので、スラスラ答えられた。
(参考になれば・・・)