NHKドキュメンタリー「映像の世紀~バタフライエフェクト~」

昨年秋~冬にかけて放送されたもの、時々見ています。

その感想メモ。

 

 

 

「パリは燃えているか」


19世紀末~20世紀にかけての、パリを舞台にしている。

その時代にパリで生きた、パブロ・ピカソ、ココ・シャネル、シャルル・ドゴールの3人の生きざまを通して、パリを描くという、新しい視点でのドキュメンタリー回。

 


ピカソはスペイン人だが、芸術の都のパリに焦がれて、パリに出て来てからは生涯を過ごした。

全然知らなかった。

ナチス統治下で、「退廃芸術家」とレッテルされ、監視される中でも、パリを捨てずに、絵を描き続けた。

反抗心のある人なんだね。

パリに愛着もある。

そうだよね、「ゲルニカ」を描いた人だもんね。

 

シャルルドゴールは、ナチス侵攻時はロンドンに亡命。そこから徹底抗戦を呼びかけ続けた。

すごいヒーローみたいになっているけれど、自分は身の安全な外国にいての呼びかけってどうなの?って思う私は浅はかか。

やはりお偉い軍人の頭脳は大切にされるべきだから、危険のない場所から指令を出すのが正しいのか…。それが軍事ってものなのかな。

 

シャネルは、ナチ占領下はナチ高官の愛人となり、高級ホテルリッツでの滞在も特別許可され(当時リッツはナチ高官の宿泊所になった)、ナチ占領下のパリで不自由なく過ごしていたらしい。

女性に働きやすい服を、と画期的な、女性を解放するファッションを創りあげた偉大なのはわかる。

でも自分が服の仕事ができれば、世の中がどうなっても、周りの人がどうなってもいいと、考える人なんだな。

したたかな女だ。

それは生きる上で必要な術ではあると思う。

でも私は嫌いだな。要は、売国奴だよね。

しかも親ナチになったのは、自分の会社の共同経営者のユダヤ人から利益を取り戻したかったかららしい。

ただの、虎の威を借るキツネか…。

 


 印象的なエピソードのみ、ブログには書き記しましたが、

もちろんそれ以外にもいろいろ説明されていました。

 

 

ナチスがフランスへ侵攻、フランスは苦戦を強いられる。

パリの美しい都を破壊されるのを食い止めるための休戦協定、要は、降伏。

それでナチスがフランスを占領、好き勝手支配した。

その決断は後世で英断と言われたのか。

 

また、

数年後パリでナチへの抵抗が強まり、その動きに対してヒトラーは「パリを焼き尽くせ」と命じる。

しかしパリで指揮にあたった将校は、『パリを焼き尽くした罪人』として自分の名が後世に残ることを恐れ、ヒトラーの命を聞かなかった。

この決断は確実に後世で英断とされただろう。

 

 

 「パリは燃えているか」は、そのときのヒトラーの言葉。

このドキュメンタリーのテーマ曲のタイトルでもある。