自身のピアノを巡る記録、個人的忘備録です。

 

 

当時はなんとも思わなかったことだけど、今思えば当たり前ではないこと。

ふたつあります。

 

ひとつは親への感謝にまつわること。

 

 

自身の意思が弱く、結局は音楽の道を諦めた私でしたが、

クラシック音楽をやるのはお金がかかることで、

その道に進もうとすることに反対しなかった親には感謝しなければなりません。

 

結局、音楽学校には進学しなかったですが、それでも進学準備期間に費やしたお金もそう安くはなかったと思います。

約30年前ですが、M.T先生の1レッスンに月謝6000円持っていっていたと思います。(1レッスン1時間)

あの頃、パート・アルバイトの時給がおそらく700円~800円位でしょうから、母のだいたい1日分のパート代が1レッスンに消えていたのですね。

ひと月レッスンを受ければそれだけで24000円、1年受ければ約30万円…。


 

平均的なサラリーマン家庭なので、音楽の道を進ませる余裕はなかったはずです。

 

「平均的なサラリーマン家庭」とは、私が思っていたことで、振り返れば、実際のところ平均より少し下くらいだったのかもしれません。

私も妹も大学進学の時は必ず奨学金を申請するように、きついお達しがありましたし、

もしかしたら、家計は少し厳しかったのかもしれません。

 

 

音楽学校へ進むこと、反対はされなかったですが、前向きに賛成してくれたわけではありませんでした。

先に書いたように、経済的に余裕があったわけではなく、内心ではいい気持ちではなかったでしょう。

父親が飲んで夜遅く帰宅してぐだを巻いていたような、翌朝は、

音楽学校案内の本がゴミ箱に投げ捨てられていることがありました。

 

それが悲しくて、自身の家庭環境を呪ったこともありましたが、

それは私が甘ちゃんなだけ。

 

今の年になって、その当時の親の気持ちがわかるような気がします。

私は父が24歳のとき生まれた子で、父は40歳のときに、高額な学費を支払う境遇になるところだったわけです。

私は今現在45歳ですが、子どもを音楽学校へ行かせられるような収入はないです。

 

当時は私が子ども過ぎて、有難みもわからず、好きなことさせてもらっていたこと、

本当に感謝しています。

 

 

 

 

当時は当たり前のようにしていて、なんとも思わなかったこと、

今思えば、全くよくなかったこと、申し訳なかったこと。

 

ふたつめは、

妹への楽譜のおさがりです。

 

妹とは二歳離れていましたが、私が先にピアノを習いはじめ、

その数年後、妹は年長になったときに、ピアノを始めました。

 

私が使い終わった楽譜がお下がりで与えられて、同じように習ってきました。

 

以前のブログであげた、初心者用のグローバーピアノ練習曲集から、

ハノン、ブルグミュラー、ツェルニー100番練習曲、ソナチネアルバムと同じように進んできました。

 

妹はおそらく、私が練習していたときに耳での音の記憶があって、

それで、楽譜を読むのを補完してやってきた部分があったようでした。

 

音符がきちんと読めずとも曲が弾けてしまっていたみたいでした。

もちろん音の高低は読めていましたが、リズムが読めていなかったのです。

(付点音符とかそういうたぐい)

↑日本語でうまく書き表せない…。

 

もしかしたら、かずみ先生も気づいていたのかもしれませんが、

かずみ先生に習っているときは表面化しなかった。

O先生になってから、指摘され、正そうとされ、

楽譜も新しいものをやることになりました。

 

つまり、私が弾いたことのない曲で、妹が耳にしたことがない曲です。

なので、まっさらな状態から楽譜を読んで弾いていくことになるわけです。

 

 

O先生はきちんと弾けるように、指導しようとしていたのですね。

でも妹は楽しく弾ければいいという気持ちだったので、間違いを正され細かく言われることに嫌気がさして、

ピアノのレッスンがイヤになっていきました。

今までかずみ先生には厳しく言われなかったこともあって、O先生への反発も多少なりあったようでした。

 

O先生に習い始めて2年ほど、小学6年生になるとピアノは辞めてしまいました。

 

そのことが申し訳ないことをしたと思っています。

同じ楽譜をやってこなければ、妹のピアノの才能がもっと伸びたかもしれません。ピアノの芽を摘むことになってしまったわけです。

当時の私が気づきえたことではないので、どうにもできなかったとは思います。

でも、自分が姉でなく、妹が長子だったら…と、ふいに申し訳なく思うことがあります。

 

 

 

姉妹兄弟でピアノ習われている方はどうなんでしょう?

同じ楽譜、同じ曲をやったりしないものですかね?

同時に習い始めればそういう問題は起こらないのでしょうけれど…、年齢差から同時に習い始めるパターンのみではないと思うのですが…。

 

 

なんか、この妹のエピソード、「のだめカンタービレ」ののだめみたい(笑)って、ちょびっと思ってしまったり…。

のだめも、耳で音コピして、楽譜通り弾いてないエピソードありましたよね?むしろ、自分で創作(改変)までしちゃってるみたいな。

 

耳コピできるの自体は、それはそれですごい才能だとは思いますけれど。

耳コピできる人は聴音の試験めっちゃ楽勝にできるんだろうなぁ。

 

 

 

 

自分が好きで、練習して、ここまでやってきた…、

と、自負みたいなものが多少なりともあったりするけれど、

家族の支え、犠牲があってやってきたことを、

感謝したいです。

 

そこは忘れずに記しておきたいと思い、このブログに。

 

なんか真面目すぎて、すいません。

私死ぬわけじゃないんだけど、死後このブログだけは家族に読んでほしい(笑)