今回鑑賞したのはこの作品。

昭和の文豪・川端康成さんの名作を1963年に日活が映画化したものだ。

 

いきなりモノクロ映像で、現代から始まる。

こんな始まり方だったっけ?と思いながら観ていたら、

宇野重吉さん演じる大学教授のもとに浜田光夫さんが現れ、

結婚相手として吉永小百合さんが登場する。

これじゃいつもの青春映画じゃないの、と思っていたら、

宇野重吉さんの回想となり、画面がカラーに変わり、

若き日の宇野重吉さんが高橋英樹さんになって物語が始まる。

 

神奈川県にひとり旅に来た学生・川島は、旅芸人一座と出会う。

踊子の薫が川島になつき、行動を共にするようになる。

川島も薫に好意を抱くようになるが、急遽東京へ戻らなければならなくなり…

 

原作者の川端康成さんが「懐かしさを感じる」と絶賛した

吉永小百合さん演じる薫は、芸事での艶っぽさと普段の少女っぷりを

見事に表現し、誰もが「可愛い!」と思ってしまう。

無邪気に川島になつくので、川島も好意を抱いてしまうのも

仕方ないよな、と思わされ、

ために「一緒に活動写真を観に行く」約束が果たせず、

一生の別れになってしまう筋書きにたまらない切なさを感じる。

 

吉永小百合さんの可憐な美少女時代を観たい人にはおすすめの1本です。