今回鑑賞したのはこの作品。

1962年に公開された日活映画で、原作はなんと柴田錬三郎さん。

 

実業家・佐倉の運転するベンツの前に飛び出した半裸の女性は、

ボーイフレンドに危うく処女を奪われそうになって逃げてきた娘・

新子だった。

二人のボーイフレンド、納屋・松村は、佐倉が残したメモを財界の連中が

狙っていることを知り、佐倉の護衛にあたる。

殺し屋・眠り狂四郎との対決を経て、二人を中心とするメンバーは

佐倉メモをもとに財界の連中から大金をせしめようとするが…

 

中平康監督によるスピーディーかつあまり深掘りしない演出によって、

納屋・高橋英樹さんと松村・和田浩二さんが無敵の悪漢として

スクリーンを駆け抜ける。

これに絡む新子・和泉雅子さんはまだ15歳。

だというのに処女を奪われそうになるわ、風呂に落とされてずぶ濡れになるわ、

「おてんば」を通り越して「あばずれ」の雰囲気すら感じられる。

 

後半、納屋の作戦で銃砲店から猟銃を大量に借り出し、

大学におびき寄せた財界ボスの用心棒を一網打尽にするなど、

「なんだい、こりゃぁ」という強引なストーリー展開ながら、

「文句は柴田錬三郎先生に言ってくれ」とばかりの演出によって、

若者にとってのハッピーエンドで終わってしまう。

 

メチャクチャながら、面白い作品でした。