★月光仮面(1958年、宣弘社)
出演:大瀬康一、谷幹一、宇野よし子、他
音楽:小川寛興
主題歌:「月光仮面は誰でしょう」「月光仮面の歌」
音源:「小川寛興 TV・映画作品集」より
現在も時々現れる、日本のTVヒーロー第1号!
探偵、祝十郎とその助手、五郎八とカポ子は、どくろ仮面やサタンの爪の悪事を
暴こうとする。
悪事ある所に必ず現れるヒーローは、月よりの使者、月光仮面なのだ。
二丁拳銃が火を吹く!!
テレビ創成期に製作されたこのヒーロー、低予算のため俳優の拘束もままならず、
サングラスに覆面といういでたちとなったそうだが、とにもかくにも子供達の協賛を得て、
大ヒット番組となった。
現在その作品を見返してみると、鉄塔からの飛び降りでは次の瞬間着地していたり、
敵の追跡ではスクーターだったりと、「仮面ライダー」がリアルタイムだった筆者には
ちょっとショックな場面が多いものの、全てのTVヒーローの原点がここにあることは
事実であり、そういった事情を受け止めて鑑賞したいものである。
音楽は小川寛興氏が担当。のちに「赤影」などで耳馴染みになる
小川氏の音楽との初邂逅は、この主題歌である。
アニメでリメイクされた本作がリアルタイムの初邂逅だった筆者にとって、
このテンポは少々まだるっこしい感はあるものの、メロディの親しみやすさは
こちらの方が上である。
この「月光仮面」、60年代に東映で劇場映画化、70年代にアニメ化、
80年代に再び劇場映画化がなされるのだが、時代が進むほど原作者である川内康範氏の狙いと製作意図が噛み合わなくなっていると思うのは筆者だけか。