hananohi


するするっとのぼって


はじけて


消える


人生みたいな 夢をみる


花の火は ちょっとした


余韻を楽しんで


その人生を飾ってくれる?


あたしの目にうつる花の火は


あなたの背中で


笑って


消えて


遠い昔の


あたしを


うつす


掴めない空を追いかけた日々と


何もかもが輝きを放っていたような世界と


そっと握った




離したあの日の影が



花の火の下に揺れ動いて


冷たい夢をみようとする



あの日のあたしは


もう


いない ――――――――――




                                    (2001.夏)