昨日の記事に引き続き、埼玉県越谷市千間台西の市立千間台小学校で自殺された新採の先生について書きたいと思います。

 

 

この事件については色んな意見があると思います。

 

 

まず、私の中での結論から書いておきたいと思います。

 

 

私は彼の行動(学校で自殺をしたこと)について許せない、とは言えません。

 

私自身がもし、追い詰められて自殺を考えたとしても学校で自殺するなんてことは決して考えないとは思いますが

 

 

一体誰が彼を責めることができるでしょうか。

 

 

私は彼のことを全く知りません。そしてどんな状況であったのか、どんな環境であったのかも全くわかりません。

 

 

それでも私が思うことは、彼はまだ「先生」ではなかったのだということです

 

大学生から先生になって数週間。まだ彼は「先生」ではなかった。だから学校で自殺をしたのだと思います。

 

 

これは不快な思いをされる方がいらっしゃることを覚悟で書きますが

 

 

教育実習や塾の講師や家庭教師では、生徒の大変さは分かっても本当の意味での教員の大変さは分からないと思います。

 

 

私自身、教育実習も行きましたし、塾の講師も家庭教師も長いこと(4年間)やっていました。

 

 

それはそれでもちろん大変なこともありましたが、本当にとても楽しい時間でもありました。

 

 

しかし、今、臨採であるにしても他の先生と何ら変わりなく毎日毎日現場で働く教員になって3年目。

 

 

私なりに色々な経験をして色々な話を聞いて思うことは、教育の現場というのは本当に半端ではないし、キレイ事だけではやっていけないところだということです。

 

 

 

①まず生徒。

 

当たり前ですが、生徒は可愛いだけではありません。

 

本当にどうしようもない問題を抱えている子もいるし、教員に対して暴言を吐く子も(人間に対することばとは思えないようなことも平気で言います)いるし暴力をふるう子もいます。

 

 

この点に関しては中学校は教科担任制ですから多くの教員で対応できるのでまだ良いのだと思います。

 

小学校は一人の教員(担任)が大体の教科を担当します。毎日ほとんどの時間を自分のクラスの子と過ごすわけです。

 

それもただ過ごすだけならいいですが、教員としてさまざまな面で指導をしなければならないわけです。

 

そして人間と人間ですから当然ですが、子どもたちと分かり合うためにはそれはやはり、ある程度の期間をじっくりと長いスパンで考えつつ腰をすえて人間関係を作っていくことを考えなくてはなりません。

 

でも、もし初任者の彼がそれに最初にぶち当たっていたら、これからの長い長い(最初はそう思うはず)1年間を悲観視するのは当然のことだと思います。

 

大学生が先生になって、何も分からなくて、そういう境遇になったときに悲観視しない人の方が少ないのではないでしょうか。

 

 

②そして保護者。

 

今の保護者は色々ですが、本当に宇宙人の母親や父親という人が多いです。

 

価値観が本当に違うなと感じられる方も多々いらっしゃいます。

 

自分の子が正しいとしか考えない親もいます。

 

教員の悪口ばかり家で話す保護者もいます。(そんなことで子どもが教員の指導を素直に聞き入れるでしょうか)

 

家でのことは関係ないから口を出さないでくれと、喫煙を黙認している親もいます。

 

そして都合の悪いことは大体のことを学校と教員のせいにします。

 

もちろんそういう親だけではありませんし、とてもいい保護者の方も沢山いらっしゃいます。

 

でも、そうではない保護者の方も沢山いるのです。

 

特に若い教員に対しての態度がひどいのもよく聞きます。

 

 

③さらに職場

 

私は本当に恵まれた職場を今までまわってきたので本当に有難いのですが

 

ひどいところは本当にひどいそうです。

 

私の友人の知り合いでも職員室でのイジメが原因でやめてしまった先生がいますし

 

毎日毎日陰湿なことをされたり嫌味をずっと言われたりするところもあると聞きます。

 

ほとんどの雑用を押し付けられるということも聞きますし、電話機を机の上に置かれるなんて普通のことだとも聞きます。

 

 

他にも色々と聞きますが、①~③のことが一つ重かっただけでも大変なのにこれが全て重いレベルでのしかかってきたら、耐えるのは到底無理だと思います。

 

実際にはそのこと以外にも部活だったり(小学校はありませんが)授業の準備だったり、校内分掌だったり色んな役割や雑用があるわけですよね。

 

そういったことに大学を卒業したばかりの方が対応できると思われますか。

 

私みたいに適当にできればいいですが、まじめな方ほど全てに思い悩んでしまうと思います。

 

そして先程も申し上げた通り、1年間を悲観視してしまうと思います。

 

今の大学の教員養成がどのようなプログラムでどのくらい現場に近い形で行われているのかは分かりませんが、

 

大学で学ぶことだけではやはり実際の現場に対応していくのはなかなか難しいと思います。

 

 

だからといって、もちろん彼が(自殺されたことが)正しいとは思いませんが、これから教員になられる方に(私が言うことではないかもしれませんが)教員という職業についてもっと知ってほしいなと思います。

 

生徒のことだけ考えて、生徒に勉強を教えるだけならどんなに気が楽でしょうか。

 

たかが臨採が、まるで全部知ったような生意気なことを書いてすみません。

 

お気を悪くされる方もいらっしゃると思います。申し訳ありません。

 

ただ、それを意として書いた訳ではないということを分かっていただけたらと思います。

 

偏った考えかもしれませんが、kyouiku一個人としての考えを述べさせていただきました。

 

長文にもかかわらず、最後まで読んでくださった方に心より感謝申し上げます。