(最終更新日:2023/07/29)
強迫性障害の有名人【日本人】
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(目次:)
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強迫性障害とは
強迫性障害とは、ざっくり言うと、通常の人であればほとんど気にならない些細なことに四六時中、捉われ続け、それにより社会生活に支障をきたす状態を指して言います。
些細なことに過度に捉われる特性からわかるように、
強迫性障害の方は物事に対するこだわりが極めて強いです。
強迫性障害の性状は主に
①強迫観念(=頭にまとわりつく頑固な雑念、観念)
②強迫行為(=強迫観念の対象を実行に移したい、移さなければならないという衝動)
の2つに分類することができます。
強迫性障害の有名人【日本人】
強迫性障害の有名人は日本人でも少なくありません。
以下、公表されている日本人の方を掲載していきます。
鬼龍院翔
鬼龍院翔さんは国内有名バンドのゴールデンボンバーのボーカリストを務めています。
鬼龍院さんは強迫性障害の傾向があることをメディアを通じて公で告白しています。
どういった症状をお持ちなのかは具体的には明示されていないようですが、
「強迫性障害自体が自分自身の人生(今まで)のようなもの」
といった趣旨の発言をされており、21、22歳頃が最も強迫性障害に苦しめられたと語っています。
推定ですが、鬼龍院翔さんは
■「○○しなければならない」、
■「完璧に○○をこなさなければならない」
というような強迫観念が生まれつき強いのだと考えられます。
(このタイプはアスリートや藝術家に多いと言えます)
強迫性障害を消滅させる、改善する生活スタイルとしては考えている暇のないように毎日忙しくできるようにスケジュールを立て行動に移すことが自分にとって非常に大切であるとも語られています。
石井慧
石井慧さんは意外ですが、国士舘大学在学中に強迫性障害と診断されたことがあり、
一時期、週刊誌面上でその理由について語られていたのを私は覚えています。
主な内容は、国士舘大学柔道部内における軋轢、
行き過ぎた上下関係それからそれに起因する嫌がらせ等だったそうです。
石井慧さんは日本を代表する柔道家で、北京オリンピックで金メダルを取った世界でも超有名な柔道選手で、
その後、渡米し、
総合格闘技においても活躍され、今現在はクロアチア国籍を取得し、クロアチアに居住されているといいます。
そういう意味では、国籍的には石井慧さんは今現在は日本人ではありませんが、生まれは元々日本ですので、この場では便宜的に日本人として記載します。
石井さんは「木村の前に木村なし、木村の後に木村なし」と言われ、
不世出の柔道家と称される木村政彦の弟子、岩釣兼生氏に
「木村さんの柔道を継げるのは石井しかいない」と豪語されるほど天性の才能及びその努力の質に抜きんでた選手でした。
強迫性障害はメンタルが繊細な方に多いという印象を受けますが、実はアスリート等は強迫性障害的性向がなければ大成しづらく、アスリートにも多い心のトラブルです。
例えば「完璧まで仕上げる」、「あいつがあんなに練習しているのに、自分は練習しなければあいつに勝つことは出来ない」というような強迫観念がある程度のレベルまでなければ大成は覚束ないでしょう。
実際に、海外でも強迫性障害を抱えたボクサー(メダリスト)等も存在しています。
さらには私の顧客の方でもスポーツで物凄い記録を残されている方がやはりおられます。
↑北京オリンピック決勝で金メダルを勝ち取る石井慧さん
大槻ケンヂ
大槻ケンヂさんは国内有名バンド"筋肉少女帯のボーカリスト"です。
大槻ケンヂさんは元々、読書好きな気弱な文学青年だったと学生時代の自分を述懐しています。
そのため、中原中也や三島由紀夫、寺山修司といったどちらかと言うと、
純文学に類される文学作品を愛読してきたといい、実際、読書の虫だったそうです。
大槻ケンヂさんの強迫性障害は縁起恐怖的なモノが多かったそうで、
例えば、
「飛行機の座席で縁起が悪い数字の座席に搭乗することはできない(本気でしたくない)」
「駅(目的地)までの歩数を数えてしまい、自分が決めた数字でないと駅(目的地)に行きたくない」
と言った縁起にまつわる趣旨のモノに苦しんだという発言をされています。
また、強迫性障害の疾病恐怖も「学生時代からあった」とおっしゃっています。
バンド結成前は、恋愛において、奥手で女性にも縁がなかったそうです。
アーティストは極度に繊細な神経や人とは殊に隔てられた精神がなければ務まるモノではありません。
したがって、アーティストはその分野を問わず、強迫性障害やその傾向を示す人が少なくないことが一般に知られています。
↑筋肉少女帯の代表曲のひとつ「日本印度化計画」
佐藤二朗
佐藤二朗さんは、日本の俳優で、代表作に最近のモノでは「鎌倉殿の13人」それから「先生はひきこもり」、「ブラックジャック」、「勇者ヨシヒコと魔王の城」などがあり、ドラマの出演歴は非常に長く、豊富なレパートリーとなっています。
佐藤さんは強迫性障害の確認強迫の症状をお持ちで、そのことを題材に映画「memo」を制作、同作では監督、脚本を手掛け、自らも出演しました。
佐藤二朗さんの強迫性障害の症状は、「何かあるごとにノートやメモ帳に起きたことをメモしないと気が済まない」というもので、一般論としてはそれは"確認強迫と呼ばれるモノである"と考えられます。
確認強迫の人は、メモを取ったり、人の話を話者に聞きなおしたり、「確認」しないといてもたってもいられなくなるという特性を持っています。
佐藤二朗さんには、この確認強迫の症状が幼少期からあり、20代は暗黒の時代だったと仰られています。
だからこそ、役柄に没我没入した凄まじい演技力を当作品で発揮されたのでしょう。
自分が経験したこと、思い入れのあることに対しては人は尋常ではない集中力を発揮します。
それが天与の才と相まって、佐藤二朗さんの傑出した演技に当作品において結びついたのだと考えられます。
↑映画「memo」より
遠野なぎこ
遠野なぎこさんは日本の著名な芸能人で、彼女の代表作は「すずらん」、「日本の黒い夏-冤罪-」、「海は見ていた」、「冬の輪舞」などがあります。
遠野さんは芸能界に子供時代から身を置いており、本人談によれば「無理やり子役をさせられてきた」との話で、親から虐待を受けて来たと断じています。
遠野なぎこさんは強迫性障害で苦しんできたことをご自身のブログで公表しており、
その主な症状は確認強迫だといいます。
確認強迫とは、
例えば外出する前にガスの元栓の閉め忘れ、電気の付け忘れ、ドアの鍵の閉め忘れ等を確認し、
問題は何もなかったにもかかわらず外出してから
「電気が付けっぱなしになっているのではないか?」、
「ドアの鍵がかかっていないのではないか?」
等とという強迫観念が頭をもたげ、不安でいてもたってもいられなくなると言った趣旨のモノです。
実際、遠野なぎこさんは、
「上で述べた症状で外出前や外出後に多大なストレスを感じ(例を挙げると、外出までに確認行為だけで数時間かかってしまう)、生活に支障が出た」と仰っています。
酷い人になると、外出ができなくなったり、外出するまでの時間にあまりの確認行為を繰り返すために、膨大な時間を要してしまい生活自体に支障が出てきます。
草間彌生
草間彌生さんは世界的に有名な前衛芸術家のひとりです。
草間彌生さんの作品の特徴はその水玉模様にあります。
なぜ、水玉模様の芸術作品を描く、作り出すのかという問いに草間さんは「世界が自分の目で見えたように
描いているだけ」と述べられています。
草間彌生さんは幻覚が見えることもあるそうで、強迫性障害だけでなく他の心のトラブルを抱えられているとのお話も本人談で為されています。
草間彌生さんは世界的に評価され、世界中で彼女の作品展覧会が開かれ、実際に私がトロント、メキシコシティ居住時に見に行きましたが、物凄い緻密な作品に驚嘆したモノでした。
このように、強迫性障害は高度な藝術的センスを持つ方にも少なくない心のトラブルです。
蛇足ですが、草間さんはシャネルと提携契約を結び、彼女の作品は億の値で取引されることも稀ではありません。
彼女の例は代償性過剰発達の好例だと推定されます。
↑どう見ても常人ではなく稀人であることがわかる
岩橋良昌
岩橋良昌さんは吉本興業に所属されるお笑いコンビ「プラスマイナス」のツッコミ担当の芸人さんです。
岩橋良昌さんの強迫性障害の症状は、トゥレット障害にやや近いモノがあると推定されます。
というのも、
トゥレット障害とは心の中で思ったことを、「実際に口に出してしまう」という特性があり、
その多くは自分でコントロール不能な不随意的なモノであることが知られています。
ただし、注意点が有ります。
それは実際、誤解されているのですが、
⚠トゥレット障害の人は思ったことがそのまま口から洩れてしまうだけで、
実際に行動に移したりすることはまずありません。
同様に、
⚠強迫性障害の方も思ったことをそのまま実際に行動に移すことはありません。
勘違いされ、危険な人物であるという偏見を持つ人がおられるようですがそれは間違いです。
トゥレット障害は強迫性障害と比較的併発しやすいまたは親戚のようなモノであると捉える専門家も少なくありません。
岩橋良昌さんのケースでは、やってはいけないと言われると、逆にそれをやりたくなり、やってしまったというような事例が多かったようです。
一例を挙げると、
試験を受けている折、悪い例として挙げられていた「このような風にマークシートを埋めてはいけません」という禁忌事項の通りに、あえてマークシートを埋めてしまった
というエピソードが岩橋さんにはあったそうです。
このように、強迫性障害でもそうですが、「やってはいけない」と"禁止"されると、
逆にそれを余計にやりたくなってしまうという人間心理全般に存在する特性が働きます。
岩橋良昌さんはこの禁止の心理に起因する強迫性障害で苦しめられたのだと思われます。
結論
強迫性障害の有名人は日本にも数多く存在しています。
上記の方々はあくまでも公表されている人々間の話であり、非公表の方も含めればさらに多くなっていくはずです。
強迫性障害とまではいかなくても、強迫性障害的傾向を有しておられる方は有名人や成功者に多いことでしょう。
というのも、
完璧主義で些細なことへのこだわりを見せなければ社会的成功は覚束ない傾向にあるためです。
日本人以外の強迫性障害の有名人、芸能人を知りたい方は私の他のブログを見られることをおススメします。
私の名前で検索し、私の公式ブログに"私のブログ全一覧"がございますので、
そちらから私が制作したYouTube動画も含めて見ることが可能です。
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(参考文献、画像の参照元等:)
https://e-talentbank.co.jp/news/enta/57293/?type=desc
https://music.casio.com/ja/heyakatsu_piano/article/int_2106_01.html
https://www.j-cast.com/2008/11/10030072.html?p=all
https://www.jiji.com/jc/v?p=chronicle_OlympicSummer2008Judo_Ishii
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f923a52c5b62333b2439117
https://www.leon.jp/peoples/80722
https://www.skyperfectv.co.jp/program/search/cast/?aid=61067
https://ruinedeye.com/kendiootsuki/
https://www.j-cast.com/justmysound/2020/06/25388213.html
https://www.tjapan.jp/art/17202829/album/16779162/image/16790633