陰日向

「陰日向に咲く」を観ました。

劇団ひとり原作のアレですね。ハイ。
原作は読んでませんが、やはり岡田准一、宮崎あおい、西田敏行、三浦友和・・・すばらしいキャスト陣。こりゃ、観なきゃでしょう。

ギャンブル依存症の岡田君、ホームレスの西田さん・・・、それぞれがそれぞれの悩みだとか傷だとかを抱えつつも、それぞれがそれぞれに絡み合っていくにつれ、ゴチャゴチャモジャモジャがほどけてゆくというお話。
「うわ~、そうつながったか!」的なびっくりはありませんが、まぁ、サスペンスじゃないし、2時間という限られた時間にうまくまとめてあります。

すごーく泣けるストーリーではないのですが、
岡田くんの排他的風情であるとか、友和さんの漂う哀愁であるとか、
西田さんの圧倒的存在感であるとか、随所に「俳優のお手並み拝見ポイント」が盛り込まれてますゆえ、泣ける・・・いや、泣かされるって感じでしょうか。
緒川たまきさんの手紙のシーンとか「んなわけないじゃーん」と思いつつも
号泣でしたし。

印象に残ってるのは、夏の風景。
ビルの隙間から見える花火、ジワジワと迫り来る台風、
大風で落ちちゃった黄桃、最後は清々しい青空・・・。
内容の展開をうまくサポートしてて(BGMっぽく)よかったですよ。

これが冬だったら、また違ってたでしょうね。
なんというか、あえてしんみりしすぎないために「夏」を選んだのかな・・・なんて思ってみたり。秋葉アイドルの話を盛り込んだのもソレなのかな・・・なんても思ってみたり。
ただのいい話にしたくなかったソレ・・・陰らしい「照れ」も含めてね。


そんなこんなで、思ってた以上におもしろかったです。