何に対しても怒りを感じていました。

その頃、心身の調子が悪く、耐え難いほど辛かったのです。

 

この話は、過去の私の状態です。


なぜこんな状態になったのか、その理由ははっきりしません。

細かい出来事を振り返ると、思い当たる節はいくつかあります。


しかし、それだけではないような気がします。

この状態は、トラウマのようなものかもしれません。


トラウマとまではいかないまでも、無意識のうちに潜在している嫌な経験が、こっそりと影響を落しているいるのかもしれません。

そう考えた私は、あるグループワークに参加し、心の中にある暗い部分をすべてさらけ出すことにしました。

「トラウマ」を言葉にすることができれば、この不快な症状が消えるのではないかと思ったのでした。


言葉にして表現し、自覚していないからこそ、心身に症状が現れるのだと考えました。

今まで他人に話したことのない自分の体験や感情を、次々と打ち明けました。

期待していた即効性はありませんでしたが、何も話すことがないぐらいなるまで話し続けた時、心身の健康がかなり回復していました。


それには何年もの時間がかかりました。

「トラウマ」の正体は見つかりませんでしたが、過去の問題について何度も話すうちに、知らず知らずのうちに、問題が解決していたのでしょう。

よく考えてみれば、有名なフロイトの精神分析も、似たようなことをしています。


そうだったのだと、改めて気づいたのです。